Python(パイソン)はとても人気があるプログラミング言語である。その理由は、覚えやすく、使いやすいシンプルな文法、ライブラリが豊富なことが挙げられる。特に、AI(人工知能)やデータ分析向けのライブラリが充実している。
本ブログでは、比較的入手し易いと思われる「Python」の初学者向けテキストを選書して、ご紹介している。(2023年2月現在)
今回ご紹介するのは、「スラスラわかるPython 第2版 岩崎圭ほか著(翔泳社)以下本書という」である。
スラスラわかるPython 第2版
本書の特徴は以下の通りである。
本書は「はじめてプログラミングを学ぶ人」に向け、Pythonのスタンダードな知識を
習得することを目標としています。基本をしっかり理解し、身につけられるよう、
必要最低限の知識を丁寧に解説しています。前版を見直し、プログラミング以前に初学者がつまずきやすかったCUIの操作解説を充実させ、
プログラムの動きを終えるよう、コードの入力内容と実行結果を一目でわかるようにしました。
また、前版刊行後に普及した「型ヒント」の章を新たに設けています。※本書の内容は、2021年10月にリリースされたPython 3.10に基づいています。
将来、機械学習に取り組もうと思っている方は、まずは本書でPythonプログラミングを
はじめてみましょう。【目次】
翔泳社の紹介ページ
第1章 Pythonの紹介
第2章 Pythonを自分のPCで動かそう
第3章 Pythonでプログラムを動かそう
第4章 型とメソッド
第5章 条件分岐
第6章 リスト型と繰り返し処理
第7章 辞書型
第8章 関数
第9章 エラーと例外
第10章 型ヒント
第11章 スクリプト、モジュール、パッケージ
第12章 Webスクレイピング
第13章 ファイル操作
初学者向けのテキストの役割は、プログラミング言語についての必要最低限の情報提供はもちろんだが、一番大切なことは、「挫折の防止」ということではないだろうか。その言語に興味を持ってテキストを手に取ったわけであるので、なんとかその言語をマスターしたいという意気込みはあるだろう。ところが、分厚いテキストで延々と説明が続けば、なかなか出口が見つからないと感じた初学者にとってはテキストを見ることは苦痛以外の何物でもないだろう。
この点、本書は、A5サイズ(縦21×幅15 cm)ながら、総ページ数は、索引も含めて312ページと、類書の半分程度である。(参考:独習Python(翔泳社)568ページ)
コンパクトでありながら、ページ数を絞ることで読了へのハードルが低くなっている。なお、タイトルも「スラスラわかる」と初学者を勇気づけている。さらに、各章の導入部分で内容をイラストで紹介している。このように初学者にとって、学習しやすくする工夫が随所にみられる。
なお、本書では、プログラミングの実習は、主にWindows又はmacOSの「ターミナル」での「インタラクティブシェル」で実行する。掲載されるプログラムも短いので、手軽に始めやすい。
もちろん、Linux環境でも同様に実行できる。
本稿がこれからPythonを始める初学者の方に参考となれば幸いである。
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