新・登録販売者試験まとめノート(7)「医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因(2)不適正な使用と副作用」

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過剰摂取を防ぐ 登録販売者

医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因

(2)不適正な使用と副作用

医薬品は、保健衛生上のリスクを伴うものであり、疾病の種類や症状等に応じて適切な医薬品が選択され、適正な使用がなされなければ、症状の悪化、副作用や事故等の好ましくない結果を 招く危険性が高くなる。一般用医薬品の場合、その使用を判断する主体が一般の生活者であることから、その適正な使用を図っていく上で、販売時における専門家の関与が特に重要である。 

医薬品の不適正な使用は、概ね以下の2つに大別することができる。

(a) 使用する人の誤解や認識不足に起因する不適正な使用 

一般用医薬品は、購入者等の誤解や認識不足のために適正に使用されないことがある。 「薬はよく効けばよい」「多く飲めば早く効く」等 と短絡的に考えて、定められた用量を超える量を服用したり、小児への使用を避けるべき医薬品を「子供だから大人用のものを半分にして飲ませればよい」として服用させるなど、安易に医薬品を使用するような場合には、特に副作用につながる危険性が高い

また、使用量は指示どおりであっても、便秘や不眠、頭痛など不快な症状が続くために、 長期にわたり一般用医薬品をほぼ毎日連用(常習)する事例も見られる。便秘薬や総合感冒薬、解熱鎮痛薬などはその時の不快な症状を抑えるための医薬品であり、長期連用すれば、 その症状を抑えていることで重篤な疾患の発見が遅れたり、肝臓や腎臓などの医薬品を代謝する器官を傷めたりする可能性もある。このほか、長期連用により精神的な依存がおこり、 使用量が増え、購入するための経済的な負担も大きくなる例も見られる。
このような誤解や 認識不足による不適正な使用や、それに起因する副作用の発生の防止を図るには、医薬品の 販売等に従事する専門家が、購入者等に対して、正しい情報を適切に伝えていくことが重要となる。購入者等が医薬品を使用する前に添付文書や製品表示を必ず読むなどの適切な行動がとられ、その適正な使用が図られるよう、購入者等の理解力や医薬品を使用する状況等に即して説明がなされるべきである。 

(b) 医薬品を本来の目的以外の意図で使用する不適正な使用 

医薬品は、その目的とする効果に対して副作用が生じる危険性が最小限となるよう、使用する量や使い方が定められている。医薬品を本来の目的以外の意図で、定められた用量を意 図的に超えて服用したり、みだりに他の医薬品や酒類等と一緒に摂取するといった乱用がな されると、過量摂取による急性中毒等を生じる危険性が高くなり、また、乱用の繰り返しに よって慢性的な臓器障害等を生じるおそれもある。 

医薬品の販売等に従事する専門家においては、必要以上の大量購入や頻回ひんかい購入などを試みる不審な者には慎重に対処する必要があり、積極的に事情を尋ねる、状況によっては 販売を差し控えるなどの対応が図られることが望ましい。

参考
・登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和7年4月)
・ズルい!合格法シリーズ ズルい!合格法 医薬品登録販売者試験対策 鷹の爪団直伝!参考書 Z超 株式会社医学アカデミーYTL(著)薬ゼミ情報教育センター

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