新・登録販売者試験まとめノート(49)「第3章 主な医薬品とその作用 Ⅱ 呼吸器官に作用する薬(1)

スポンサーリンク
登録販売者

Ⅱ 呼吸器官に作用する薬(1)

①咳止め・痰を出しやすくする薬 (鎮咳去痰薬ちんがいきょたんやく)

(1) 咳や痰が生じる仕組み、鎮咳去痰薬の働き

・鎮咳去痰薬は、咳を鎮める (鎮咳)、 痰の切れを良くする (去痰)、 また、喘息症状を和らげることを目的とする医薬品の総称である

・咳:気管や気管支に何らかの異変が起こったときに、 その刺激が中枢神経系に伝わり、延髄 ※1にある咳嗽がいそう中枢※2の働きによって引き起こされる

・痰:呼吸器官に感染を起こしたときに、気道粘膜からの粘液分泌が増えて痰がつくられる

※1 延髄は、脳の一部であり、首のあたりに位置し、 呼吸の命令などを体に送るところ
※2 咳嗽中枢は、咳をしなさいと体に命令するところ

(2) 代表的な配合成分等、 主な副作用
作用配合成分
中枢神経系(延髄の咳嗽中枢) に 作用して咳を抑える (鎮咳)麻薬性】 依存性あり
コデイン、ジヒドロコデイン
副作用:便秘
ノスカピン、
デキストロメトルファン、
ジメモルファン
交感神経を刺激して気管支を
拡張させる(アドレナリン作動性)
メチルエフェドリン、
トリメトキノール、
メトキシフェナミン
【生薬】 マオウ (作用が強く、依存性あり)
自律神経を介さずに気管支平滑筋に直接 作用して弛緩させ、気管支を拡張させるジプロフィリン
痰の切れを良くする (去痰)グアイフェネシン、カルボシステイン、ブロムヘキシン

生薬成分 (鎮咳又は去痰)

作用配合成分
咳を抑える(鎮咳作用)キョウニン、 ナンテンジツ、 ゴミシ
痰の切れを良くする(去痰作用)シャゼンソウ、キキョウ、セネガ、オンジ、セキサン、バクモンドウ
(鎮咳作用もあり)

交感神経刺激成分 (アドレナリン作動成分)の名前の法則性

交感神経刺激成分 (アドレナリン作動成分)は、交感神経節後線維の終末 から放出されるノルアドレナリンと同じ作用を体にもたらす。
気管支なら拡張だし、 血管なら収縮である。
その交感神経刺激成分 (アドレナリン作動成分)の名前の法則性として メトキ、ドリンゾリンレフリンが入ってることを覚えておくと問題が 解きやすい。

入っているフレーズ交感神経刺激成分 (アドレナリン作動成分)主な配合目的
メトキ~トリメトキノール、
メトキシフェナミン
気管支拡張
~ドリンメチルエフェドリン
プソイドエフェドリン
※メチルエフェドリン、 プソイドエフェドリンはマオウの成分
気管支拡張、
血管収縮
~ゾリンナファゾリン
テトラヒドロゾリン
血管収縮
~レフリンフェニレフリン血管収縮

漢方処方製剤(咳止めや痰を出しやすくする)

体力漢方処方製剤キーワード含まれる生薬
(含む→含まない→x)
カンゾウマオウダイオウ
体力に関わらず甘草湯かんぞうとう外用では痔・脱肛の痛み
体力中等度以上五虎湯ごことう
発汗傾向の強い人には不向き咳が強く出るものの咳
麻杏甘石湯まきょうかんせきとうのどが渇くものの咳
体力中等度神秘湯咳が少ないものの小児喘息
半夏厚朴湯はんげこうぼくとう咽喉・食道部に異物感
・喉のつかえ感
柴朴湯さいぼくとう
(小柴胡合半夏厚朴湯しょうさいこごうはんげこうぼくとう)
・咽喉・食道部に異物感
※「喉のつかえ感」は記載なし
体力中等度以下麦門冬湯ばくもんどうとう・咽頭に乾燥感
水様痰の多い人には不向き

参考
・登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和7年4月)
・ズルい!合格法シリーズ ズルい!合格法 医薬品登録販売者試験対策 鷹の爪団直伝!参考書 Z超 株式会社医学アカデミーYTL(著)薬ゼミ情報教育センター

コメント

タイトルとURLをコピーしました