TOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&Rという)のリスニング対策として、以前に「公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リスニング編)」をご紹介した。今回はリーディング対策として、「公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リーディング編(以下本書という)」のご紹介である。
人によっては、リスニング力あるいは、リーディング力を強化したいとして、強化したいセクションを中心に取り組まれていることだろう。しかし、どちらを強化するにしても、TOEIC L&Rのスコアはリスニングとリーディングの合計で表わされる。時間のかけ方は人それぞれだが、最終的には両方ともきちんと対策しておくことが大切である。
公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リーディング編
リスニングセクションでは、音声に従ってテストが進むのでタイムマネジメントは必要ないだろう。注意点はPart3と4の問題文は先読みすることと、自分を信じて振り返ることなく前に進むことである。これに対し、リーディングセクションは、75分間で100問を解答するということ以外、各パートの時間配分は各自に任されているので、タイムマネジメントがとても重要になってくる。そのためにテストの特徴に合わせた対策が必要である。
「公式」書の安心感
本書は3ステップの段階別学習で、じっくりとリーディングの基礎力をつけながらテストの準備ができる。STEP1は、ユニット学習である。パート順に学習テーマが設定された20のユニットに取り組む。
STEP2はミニテストである。TOEIC L&Rのリーディングセクションの約3分の1の29問のミニテストを解いて、まさにタイムマネジメントの実践ができる。全部で4セットある。
STEP3はファイナルテストである。TOEIC L&Rのリーディングセクション1回分(75分間で100問)に挑戦する。
本書の問題は、ETSが実際のテストと同じプロセスで作成している。これが「公式」たる所以であろう。安心感抜群である。なお、ETSについては下記の囲みを参照してほしい。
TOEIC Programは米国にある非営利テスト開発機関であるETSによって開発・制作されています。また、日本におけるTOEIC Programの実施・運営は(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会が行っています。
TOEIC公式サイトより引用
本書はB5サイズと他社の対策書がほぼA5サイズであるのに比べて大判である。持ち運びには不向きだが、本番テストを想定して取り組むにはジャストサイズと言える。
ユニット学習は書き込み式になっているが、一回書き込んでしまうと復習のとき不便なので、解答用にノートを用意しておくとよい。また、「ウォームアップ」の正解が問題の下に掲載されている。そこで、しおりを使って正解を隠して解答するとよい。なお、ミニテスト及びファイナルテストには解答用紙が用意されている。ただし、何度でも挑戦できるようにコピーして利用しよう。
別冊付録として「単語集+速読用英文」がついている。A5サイズ、47ページ。
「単語集」では本書のSTEP1「チャレンジ」に登場した英文から有用性の高い単語を300語収録している。「速読用英文」では空所に正解の入った状態でPart5の問題文、Part6,7の問題文書が掲載されている。なお、Part 7は、読解問題となっており、読解の理解度を確認することができる。また、英文は音声ダウンロードサービス(abceed)が利用できる。
「abceed」はスマホとPCで利用できるAI英語教材である。利用には会員登録(無料)が必要である。
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