プログラミング学習を始めたばかりの方にとって、開発環境の準備は大きなハードルである。
そこで便利なのが、ブラウザ上で開発できるオンラインIDE「Replit」。

今回は Replitの無料プラン を使って、AIエージェントに英語で指示を出し、React + Vite でインタラクティブなカレンダーアプリ を作成するまでの流れをご紹介しよう。
「ローカル環境を整えるのは難しい」「Reactを触ってみたい」という人にピッタリの方法である。Replit(レプリット)は、ブラウザ上でプログラミングができるオンライン開発環境である。
インストール不要で、すぐにコードを書いて実行できるのが特徴である。
Replitの基本特徴
特徴 | 内容 |
オンラインIDE | ブラウザだけでコードの編集・実行が可能。インストール不要。 |
多言語対応 | C、C++、JavaScript、Python、COBOLなど50以上の言語に対応。 |
パッケージ管理 | npm(Node.js)、pip(Python)などのパッケージを簡単にインストール可能。 |
自動保存 | 書いたコードは自動で保存されるので、安心。 |
共有機能 | URLで他人とコードを共有できる。共同編集も可能。 |
テンプレート | React、Flask、Node.jsなどのテンプレートが豊富。すぐに開発を始められる。 |
PaizaCloudとの違い
項目 | Replit | PaizaCloud |
利用開始 | ブラウザで即開始 | ブラウザで即開始 |
UI | モダンで直感的 | シンプルで軽快 |
言語数 | 多い(50以上) | 少なめ(主要言語中心) |
共同編集 | 可能 | 不可(基本は個人利用) |
ターミナル操作 | 可能(制限あり) | 可能(Linux環境) |
プラン | 無料は制限あり | 無料は制限あり |
言語対応の違い:Replit vs PaizaCloud
項目 | Replit | PaizaCloud |
UI言語 | 英語のみ(日本語非対応) | 日本語対応(メニューやヘルプも日本語) |
ドキュメント | 英語中心(公式は英語) | 日本語の公式ドキュメントあり |
学習者向け | 英語に抵抗がない人向け | 日本語で学びたい人に最適 |
サポート | 英語フォーラム中心 | 日本語での問い合わせ可能 |
使い分けのおすすめ
- PaizaCloud:日本語UIで安心して使える。Linux環境やC言語、COBOLなどの学習にも向いている。
- Replit:ReactやNode.jsなどのWeb系開発に強く、共有・公開が簡単。英語に抵抗がなければ便利。
Viteとは
Vite(ヴィート)は、高速なフロントエンド開発環境を提供するツールである。
Vue.jsの作者であるEvan You氏の開発によるが、現在はReactやSvelteなどにも対応している。
Viteの特徴
- 超高速な起動
- Viteは、従来のWebpackなどと違い、開発時に全ファイルをバンドルせず、必要なファイルだけをオンデマンドで読み込むため、起動が非常に速い。
Vite + Reactのメリット
- npm create vite@latest で簡単にReactプロジェクトを作成可能。
- JSXやTypeScriptにも対応。
- 設定ファイル(vite.config.js)がシンプルで、カスタマイズしやすい。
手順の紹介
1. Replitの無料プランに登録
まずは Replit公式サイト にアクセスし、無料アカウントを作成しよう。
GoogleアカウントやGitHubアカウントで簡単に登録できる。
2. 新しいアプリを作成
ログイン後、左上の 「+ Create App」 をクリックするか、画面中央の AI Agent(エージェント) に直接指示を出そう。
3. Agentに英語で指示を入力しよう
AI Agent の入力欄に、以下の通り入力しよう。
Create an interactive calendar app using React + Vite
これでエージェントがReact + Viteの環境を自動的にセットアップしてくれる。
4. 自動生成されたコードを確認
エージェントは「Vite + React」の基本構成を作り、*.ts が自動生成される。
さらに、カレンダー機能を持つコンポーネント(例:日付の切り替えやクリックイベント処理)もコードとして提案してくれるので、すぐに動かせる。
5. アプリを実行
画面上部の 「Run」ボタン を押すと、右側にプレビュー画面が表示される。そこには インタラクティブ・カレンダー が動作しており、日付をクリックしたり月を切り替えたりできるようになっている。

使ってみた感想
ReplitのAIエージェントを使えば、英語で一文入力するだけでReact + Vite環境が整うのは本当に便利である。
面倒なローカル環境の設定が不要で、
- Reactの学習をすぐ始められる
- 自動生成コードを読みながら理解できる
- カレンダーのような具体的アプリで体験できる
というメリットがある。
今回は、Replit無料プラン + AI Agent を使って、英語で指示するだけで React + Vite のインタラクティブ・カレンダーアプリ を体験する流れを紹介した。
「これからReactを学びたい」、「Viteを試したい」という方は、まずReplitで一度触ってみるとスムーズに学習を始められる。
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