基本情報技術者試験とは
「基本情報技術者試験」は、情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定する国家試験である。
ITエンジニアとしてキャリアをスタートする方のIT基礎力を問う試験で、「ITエンジニアの登竜門」と言われる。IT系人材として必須の国家資格なのである。
試験概要
実施方式がCBT方式となり、1年間を通して設定される受験日から自分で都合のよい日を選んで受験できる。
※CBT(Computer Based Testing)方式とは、試験会場に設置されたコンピュータを使用して実施する試験である。
試験内容
「基本情報技術者試験」の試験範囲は、IPAのWebサイトに掲載されているシラバスに明記されている。
試験は、「科目A」で、知識を問う小問題と、「科目B」で、技能を問う小問題に分けて行われる。
なお、対象とするプログラミング言語は、「擬似言語」となった。
これまでの試験における、個別プログラミング言語(C,Java,Python,アセンブラ言語、表計算ソフト)による出題は、普遍的、本質的なプログラミング的思考力を問う擬似言語に統一された。
「科目A」と「科目B」の試験を同じ日に受験して、両方の試験で合格基準(6割以上)を満たすことで、基本情報技術者試験に合格となる。
それでは、「基本情報技術者試験」の「科目B」対策の書籍をご紹介しよう。
今回ご紹介する書籍に限らず、資格試験の対策書は毎年改訂されることがほとんどである。
試験には出題傾向があり、できるだけ最新版を使うことで、アップデートされた内容で無駄のない学習をすることができる。
今回ご紹介するのは、「うかる! 基本情報技術者 [科目B・アルゴリズム編] 2024年版 福嶋先生の集中ゼミ 福嶋宏訓 (著) 日本経済新聞出版 以下本書という。」である。
うかる! 基本情報技術者 [科目B・アルゴリズム編] 2024年版 福嶋先生の集中ゼミ
本書の特徴は以下の通りである。
基本情報技術者試験の【科目B試験】(旧午後試験)の中心テーマ「アルゴリズム」対策のテキストです。
文系初学者・プログラム未経験者にとってハードルが高く感じられる「アルゴリズム分野」を、先生と学生の対話形式や失敗例でやさしく解説します。・身近な例で説明
Amazonの本書の紹介ページ
・読みやすい対話形式
・まとめページも充実
・擬似言語問題を多数収録
・サンプル問題の解説+解説動画付き
※解説動画は2024年12月31日まで視聴可能です
基本情報技術者試験の「科目B」は、深い内容が問われる。
そして、「科目B」の8割が、「アルゴリズムとプログラミング」なのである。(残りは情報セキュリティ)
ポイントは、まずは「アルゴリズム」となる。
それから「擬似言語」プログラミングである。擬似言語は、アルゴリズムの理論を記述することに重点が置かれたプログラミング言語である。そのために、実際のプログラミング言語(C,Java,Python)とは異なり、コンピューターで実行することを目的とはしていない。
そのために、プログラミング言語の経験者であっても「擬似言語」の文法を知って使いこなすことも大切である。しかし、プログラミングのベースとなるスキルは、アルゴリズムを考える能力となる。
プログラミングの初心者ならプログラミング言語である「擬似言語」と「アルゴリズム」の習得にはかなりの時間を要するだろう。
「科目A」の試験範囲を学習しつつ、「科目B」の対策は別途必要となる。
しかし、一般に、「基本情報技術者試験」の対策書とされる書籍は、実はほとんどが「科目A」の対策に充てられているのである。(出題範囲が広いのでしかたのないことでもある。)
ところで、「科目B」に出題される問題は、いずれも小問題で、解答時間は、1問あたり5分とされている。この時間内で、問題文を理解し、プログラムを把握し、解き方を判断して解答することが求められる。これは、「科目A」さえ勉強しておけば、その場でなんとかなるレベルではない。
本書は、「科目B」のうち、初めて情報処理を学ぶ方、プログラムを作ったことがない方を対象として、習得に時間のかかるアルゴリズムをゆっくりと学んでいく。初学者がつまずきやすいところをじっくりと丁寧に説明しているので、自分のペースで学習できる。やさしいと感じる項目でも先を急がず、ゆっくりと、でもしっかり理解しながら進めていこう。
本書で「基本情報技術者試験」の「科目B」の対策を始めてみてはいかがであろうか。
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