【初心者SE向け】サクラエディタの活用術 第2回:読む・編集する編(アウトライン解析・矩形選択・正規表現)

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学び

前回は、目的の場所を見つける「探す編」をご紹介した。
今回は、見つけたあとの 読む・直す 作業を楽にする3つの機能をご紹介しよう。

次のような場面で役に立つ。

  • 初めて見る大きなソースの全体像をつかみたい
  • CSVやログの、特定の列だけが欲しい
  • 数十カ所の同じ修正を、一気に済ませたい
【注意】ショートカットや動作はバージョンや設定で異なる場合がある。ご自分の環境で確認してほしい。 
※練習用ファイル(GitHubからダウンロードした sample フォルダ)を使うと、手順を試しやすい。

練習用ファイルを用意しよう

実際に操作しながら試せるように、練習用のサンプルファイルを用意した。

なお、第1回ですでに用意されていても第2回分が含まれているのか確認してほしい。
準備の手順はこちらを参照しよう。

サンプルファイル
筆者のGitHubリポジトリ Rocky-Seven/sakura-editor-learning

GitHub – Rocky-Seven/sakura-editor-learning
Contribute to Rocky-Seven/sakura-editor-learning development by creating an account on GitHub.

1. アウトライン解析:ファイルの全体像を一覧する

アウトライン解析は、ファイル内の 関数・見出しなどの構造を一覧表示 する機能である。
項目をダブルクリックするか、「ジャンプ(J)」ボタンを押すと、その場所へジャンプできる。

アウトライン解析の開き方

次のどちらかでアウトライン解析のウインドウが開く。

  • F11キーを押す
  • メニューの 「検索(S)」→「アウトライン解析(L…)」 を選ぶ

ファイルの種類で表示が変わる

アウトライン解析の表示は、開いているファイルの種類に合わせて変わる。

ファイルの種類表示の例
C言語「C 関数一覧」。行・桁・関数名が表で表示される
HTML「HTML」。head や body などのタグの構造が、ツリーで表示される
テキスト「テキスト トピックツリー」。「第1章」のような見出しの行が、ツリーに表示される

C言語のファイルでは、表になる。

HTMLではツリーになり、「+」「-」で枝を開いたり閉じたりできる。

テキストファイルのアウトライン解析は万能ではない。「第1章 概要」のような見出しは表示されるが、字下げした「1.1 背景について」のような行は表示されない場合がある。期待した項目が出てこないときは、サクラエディタがその行を見出しと認識していない可能性がある。

実務での使いどころ

  • 初めて見る数千行のソースで、「どんな関数があるか」を最初に確認する
  • 見出しのある設計書(テキスト)で、見出しからすばやく移動する

スクロールして探すかわりに、まず一覧を見る。この習慣が、調査の効率を変えるだろう。

【試してみよう(C言語)】
util.c を開き、F11キーを押す(またはメニューの「検索(S)」→「アウトライン解析(L…)」を選ぶ)。「C 関数一覧」というウィンドウが開き、connect_db(5行目)と close_db(12行目)の2つの関数が表示される。関数名をダブルクリックするか、「ジャンプ(J)」ボタンを押すと、その関数の位置へ移動する。

【試してみよう(HTML)】
index.html をサクラエディタで開き(ブラウザではなく、メニューの「ファイル(F)」から開く)、F11キーを押す。「HTML」というウィンドウが開き、html の下に head と body がツリーで表示される。head の下には meta charset="UTF-8" と title Hello World、body の下には h1 Hello World が並ぶ。
h1 Hello World をダブルクリックするか、「ジャンプ(J)」を押すと、その行へ移動する。

【試してみよう(テキスト)】
sample.txt を開き、同じようにF11キーを押す。「テキスト トピックツリー」が開き、「第1章 概要」「第2章 詳細設計」「第3章 まとめ」の3行が表示される。項目をダブルクリックするか、「ジャンプ(J)」を押すと、その見出しの行へ移動する。
なお、字下げした「1.1 背景について」などは表示されない。

2. 矩形選択:長方形の範囲を選ぶ

通常の選択は「文字の流れ」に沿って行うが、矩形選択は 画面上の長方形の範囲 を選ぶ。
列単位の操作に向いている。

操作方法

  • Alt + マウスドラッグ
  • Alt + Shift + 矢印キー

使いどころ

  • 特定の列だけコピーする:固定長データやログの、決まった桁だけを抜き出す
  • 特定の列だけ削除する:行頭の不要な文字をまとめて消す
  • 複数行の行頭に一括で入力する:コメント記号や連番の付与(※動作は環境によって異なるため、先に試してから使うこと)
  • SQLなどの整形:カラムの位置をそろえる

実務例

次のようなログから、時刻の部分だけが欲しい場合を考える。

2026/10/22 09:15:03 INFO  処理開始
2026/10/22 09:15:04 ERROR 接続失敗
2026/10/22 09:15:10 INFO  処理終了

時刻の列を矩形選択でコピーすれば、一覧を1回の操作で作れる。

【試してみよう】
app.log を開き、各行の時刻(09:15:03 など)の部分をAlt+ドラッグで選択してコピーする。新しいファイルに貼り付けると、時刻だけの一覧ができる。

3. 正規表現:パターンで検索・置換する

正規表現は、文字列のパターンを記号で表す 書き方である。検索(Ctrl+F)や置換(Ctrl+R)のダイアログで「正規表現」にチェックを入れると使える。

準備:正規表現が使えるか確認する

サクラエディタの正規表現は、bregonig.dll というファイル(正規表現ライブラリ)を使って動く。検索や置換のダイアログで「正規表現」にチェックを入れたときに、次のエラーが出る場合は、このファイルがないことによる。

インストーラー付きの「パッケージ版」には、bregonig.dll が同梱されている。
エラーが出た場合は、パッケージ版を入れ直そう。

  1. GitHubのリリースページから、ファイル名に Installer と入っているZIPをダウンロードする。Exe と入っているZIPは単体配布版なので選ばない。
  2. ZIPを展開し、中のインストーラーを実行してインストールしよう。
  3. サクラエディタを起動し、「正規表現」にチェックを入れてエラーが出ないことを確認しよう。チェックの下に bregonig.dll Ver.4.20 with Onigmo 6.2.0 のようなバージョンが表示されれば、使える状態である。

覚えたておきたい記号

記号意味例
^行頭^ERROR(行頭のERROR)
$行末完了$(行末の「完了」)
\d数字1文字\d+(数字の連続)
\s空白文字\s+$(行末の空白)
.任意の1文字A.C(ABC、A1Cなど)
*直前のパターンが0回以上繰り返す\d*(数字が0個以上)
+直前のパターンが1回以上繰り返す\d+(数字が1個以上)

* と + は、どちらも直前のパターンの繰り返しを表す。違いは、* は0回でもよいのに対し、+ は1回以上の繰り返しが必要な点である。

例えば、\d* は数字がなくても一致するが、\d+ は数字が1個以上ある場合に一致する。

置換ダイアログの使い方

置換は、次の手順で行う。

  1. Ctrl+Rで置換ダイアログを開く
  2. 「正規表現」にチェックを入れる
  3. 「置換前」の欄に、探したいパターンを入力する
  4. 「置換後」の欄に、置き換えたい文字列を入力する
  5. 「範囲」が「ファイル全体」になっていることを確認する
  6. 「すべて置換(A)」ボタンを押す

以降の例の表では、この「置換前」と「置換後」の欄に入力する内容を示している。

【注意】
ダイアログの中では、バックスラッシュ(\)が ¥ と表示されることがある。同じ記号なので、そのまま入力してよい。日本語キーボードでは、¥ キーで入力できる。

実務で使える置換の例

例1:行末の余計な空白を削除する

項目内容
置換前\s+$
置換後(空欄)

例2:すべての行の行頭に // を付ける

項目内容
置換前^
置換後//

例3:日付の区切りを変える(2026/10/22 → 2026-10-22)

項目内容
置換前(\d{4})/(\d{2})/(\d{2})
置換後$1-$2-$3

( ) で囲んだ部分は、置換側で $1、$2、$3 として再利用できる。

【試してみよう】
app.log で例3を実行すると、すべての日付が 2026-10-22 の形式に変わる。念のため実行前に、ファイルをコピーしてバックアップを取っておこう(元に戻したいときは、保存しなければよい)。

【置換についての注意点】

置換は元に戻せなくなる場合がある。実行前に、まず検索して対象を確認し、ファイルのバックアップを取っておくことを習慣にしよう。

まとめ

  • アウトライン解析:まず全体像を見る
  • 矩形選択:列単位で選んで、コピー・削除する
  • 正規表現:パターンで一括置換する

読む・直す作業がこの3つで速くなる。矩形選択と正規表現を組み合わせれば、整形作業の大半が数十秒で終わる。

次回は最終回「効率化編」として、キーマクロ・DIFF・各種設定 をご紹介する。

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