前回は、FP3級のテキストの比較を行ってみた。今回は、「問題集」の比較である。
取り上げる問題集は、「みんなが欲しかった! FPの問題集 3級(TAC出版)2022-2023年」(以下みん欲しという)と「’22~’23年版ユーキャンのFP3級 きほん問題集(U-CAN)」(以下ユーキャンという)である。
まずは、構成とページ数の比較について。
「みん欲し」は、科目別問題編(6分野)と総合問題編(2022年1月試験)(内訳:「学科試験」+「実技試験(金財)個人資産相談業務」、「実技試験(金財)保険顧客資産相談業務」、「実技試験(日本FP協会)資産設計提案業務」)の2部構成となっている。科目別問題編が405ページで、総合問題編の問題部分は54ページ。
科目別問題編では、6分野ごとに「学科」「実技」の構成となっている。
なお、総合問題編は取り外し可能な別冊である。
「ユーキャン」は、総ページ数が本体部292ページで「論点別問題(6分野) 学科試験」、「論点別問題(6分野) 実技試験」。そして、「予想問題」(内訳:「学科試験」+「実技試験(金財)個人資産相談業務」、「実技試験(金財)保険顧客資産相談業務」、「実技試験(日本FP協会)資産設計提案業務」)の構成となっている。
なお、予想問題の「解答・解説」のみ取り外し可能な別冊である。
「みん欲し」では、6分野の科目別に「学科」と「実技」が解ける構成であるのに対して、「ユーキャン」では学科で6分野を解いて、次に実技の6分野を解く構成である。
好みは分かれところであるが、筆者は、まずは、学科問題を繰り返してひたすら解いて、その後に実技試験対策をするのがベターと考える。
次にレイアウトについて見てみよう。
「みん欲し」は、科目別問題編のうち、「学科」は見開き構成で、左側が問題で右側が「解答・解説」である。「実技」は、設問ごとに「問題」編、「解答・解説」編の並びである。ちなみに「解答・解説」はすべてが赤シートに対応している。
「ユーキャン」は、基本的に構成は「みん欲し」と同じで「論点別問題 学科試験」は見開き構成で、左側が問題で右側が「解答・解説」である。「論点別問題 実技試験」は設問ごとに、「問題」、「解答・解説」の並びである。ちなみに「解答・解説」は「予想問題」以外のすべてが赤シートに対応している。
両書とも、見開き構成では右側を赤シートで覆って、左側の問題を解答することを想定していると思われる。しかし、隠れるのは解答のみで解説は見える状態である。直前対策なら赤シートが役立つが、普段の問題演習にはボール紙など厚みのある紙で右側を覆って解答することをおすすめしたい。
最後に、問題内容について。「ユーキャン」の「予想問題」のみがオリジナルであり、その他の問題については、両書とも過去問からの転用である。
いかがであろうか。この小文がみなさまの問題集選びの参考となれば幸いである。
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