司法・法務

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民法を学ぼう!「婚姻(3)婚姻意思の合致」

先のブログ記事で、婚姻の届出が婚姻の成立要件であることを確認したが、婚姻の届出さえあれば、それだけで夫婦としての権利義務が当然に認められるわけではない。 婚姻の成立には、当事者間に婚姻する意思(婚姻意思)の合致が必要となる。 これを明示した...
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民法を学ぼう!「婚姻(2)婚姻の届出」

届出の意義 婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。(民法739条1項) 判例・通説婚姻の届出が婚姻の成立要件としている。→婚姻は届出によって成立し、その効力を生ずる。 届出の方法 婚姻の届出は、当事者双方...
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民法を学ぼう!「婚姻(1)婚姻障害」

法律上、夫婦となること、あるいは夫婦の関係にあることを「婚姻」という。 婚姻についても、民法の大原則である私的自治の原則が妥当する。しかし、すべて当事者の私的自治に委ねられているわけではない。民法の定める一定の手続が必要となる。 すなわち、...
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民法を学ぼう!「親族法・総則(戸籍)」

戸籍とは 民法において、自然人を特定するために用いられる要素の総体を(民事的)身分という。そして、日本国民一人ひとりの出生から死亡にいたるまでの間の身分関係を登録し、公的に証明するために設けられているのが、戸籍制度である。 なお、戸籍に関す...
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民法を学ぼう!「親族法・総則(氏名)」

氏名 氏名は、社会的にみれば、個人を他人から識別し特定する機能を有するものであるが、同時に、その個人からみれば、人が個人として尊重される基礎であり、その個人の人格の象徴であって、人格権の一内容を構成するものというべきであるから、人は、他人か...
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民法を学ぼう!「親族法・総則(親族)」

民法は、ドイツ民法の編別にならい、夫婦や親子などの親族関係に関する規定を「親族」と題された独立の編に集めている。 その先頭に置かれているのが、第1章総則である。 親族 親族の種別には、「血族・配偶者・姻族」、「直系・傍系」、「尊属・卑属」と...
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民法を読もう!「判例講義民法Ⅰ 総則・物権 第3版」

本ブログでは、多くの資格試験で出題されることが多い民法をテーマのひとつとして取り上げている。 民法の知識は、資格試験だけでなく、日々の暮らしにも役立つものである。 今回ご紹介するのは、「判例講義民法Ⅰ 総則・物権 第3版 佐久間 毅、 松岡...
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民法を学ぼう!「不動産登記(5)中間省略登記」

今回のテーマは、「中間省略登記」である。 中間省略登記 登記の実質的要件との関係で、AからB、BからCと所有権が転々譲渡された場合、Bを経由することなくAからCに登記を直接に移転することは認められるか。 この中間省略登記が認められる一つの理...
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民法を学ぼう!「不動産登記(4)実質的要件」

登記は、不動産登記法の手順に適かなっていること(形式的要件)と、実体的な権利変動に合致していること(実質的要件)が必要である。 今回は、「実質的要件」を取り上げる。 実質的要件 登記は、実体的な権利変動に合致していることが必要である。 実質...
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民法を学ぼう!「不動産登記(3)登記請求権」

登記は、不動産登記法の手順に適かなっていること(形式的要件)と、実体的な権利変動に合致していること(実質的要件)が必要である。 登記が存在していても、その登記が無効であるときは、登記の効力は認められず、その登記は抹消又は変更されなければなら...