引数とは
メソッドやプロパティの中には、メソッドの動作やプロパティの内容を細かく指定するための「引数(ひきすう)」を指定できるものがある。
引数は、メソッドを実行する際、プロパティを設定する際に、半角スペースを空けて指定する。
同時に複数の引数を指定するものもある。
その際には、「,」(カンマ)で区切って指定する。
引数を指定する
オブジェクト.メソッド 引数1,引数2
RangeオブジェクトのInsertメソッドでは、引数Shiftを指定すると、「セルの挿入後にセルをシフトする方向」を指定できる。
Insertメソッド
Rangeオブジェクト.Insert([Shift],[CopyOrigin])
セルA1にセルを挿入後、セルを下にシフトする
'セルA1にセルを挿入後、セルを下にシフトする
Sub Sample1()
Range("A1").Insert xlShiftDown
End Sub
実行結果
なお、引数を指定する際、引数名を指定することができる。これを「名前付き引数」という。
引数を指定する
オブジェクト.メソッド 引数名:=引数1,引数名:=引数2
先ほどのコードを次のように記述することができる。
'セルA1にセルを挿入後、セルを下にシフトする
Sub Sample1()
Range("A1").Insert Shift:=xlShiftDown
End Sub
なお、実行結果は同じである。
引数の省略
複数の引数を指定することができる場合、引数の指定は省略できる。
Addメソッド
Worksheetsコレクション.Add [Before],[After],[Count],[Type]
なお、[ ]で括られた引数は省略できることを表す。
引数名 | 説明 |
---|---|
Before | 指定したオブジェクトの直前にシートを追加する。 |
After | 指定したオブジェクトの直後にシートを追加する。 |
Count | 追加するシート数を指定する。省略すると「1」となる。 |
Type | 追加するシートの種類を指定する。 |
なお、BeforeもAfterも省略すると、作業中のシートの直前に追加される。
2番目のシートの後ろに、新しいシートを2枚追加する
'2番目のシートの後ろに、新しいシートを2枚追加する
Sub Sample3()
Worksheets.Add , Worksheets(2), 2
End Sub
実行結果
引数のみの場合、第1引数Beforeを省略した場合でも、続く区切りの「,」は省略できない。
第4引数の省略時は、第3引数の後ろの「,」は不要。
(参考)Excel マクロ&VBA [実践ビジネス入門講座]【完全版】 第2版 国本温子(著)SBクリエイティブ
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