当てはめ法
実行前の例を当てはめて、 トレースし、空所まで到達したら、選択肢を当てはめる方法である。 その値が処理結果の通りでない選択肢を不正解にする。
試験で出題されるのは、 呼出し先の関数である。 そのため問題中にある実行前の例の値を、関数の引数に当てはめなければ呼出し先の関数をトレースできない。
実行前の例を当てはめたうえで、トレースし、プログラム中の空所まで到達したら、空所に選択肢を当てはめて、トレースを続ける。 その結果、処理結果の通りにならない選択肢は、不正解だと分かる。
次の [プログラム] で定義された関数を、floor(136) として呼び出すと、戻り値12を返す。 当てはめ法を使って、実行前の例と選択肢を当てはめてみよう。

まず実行前の例 「floor (13, 6)」 を当てはめる。つまり、引数tNumに13を引数sNumに6を格納する。

当てはめ法の手順
当てはめ法の手順は、以下の通りである。 実行前の例と選択肢の2つを当てはめる点がポイントである。
- プログラムに実行前の例を当てはめる。
- トレースする。
- 空所まで到達したら、空所に選択肢を当てはめる。 選択肢にはトレース中の値を当てはめる。
- 処理結果と異なる場合, 選択肢を不正解にする。
実行前の例を作る
問題中に実行前の例がない場合、実行前の例を作った上で、その処理結果を予測する必要がある。 問題文や図をもとに、次の視点で実行前の例を作る。
- 各ケースの境界値を使った実行前の例
- 境界値の上下の値を使った実行前の例
境界値の上下の値とは、例えば, 問題文 「1以上」の場合、 境界値が1、境界の値は境界値の下の値である0である。 なお、 境界値1の上の値である2は、「 1以上」であり、境界値1と同じ処理結果になるので、この場合の実行前の例にはしない。
実行前の例の例は、以下の通りである。

(参考)
情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者[科目B]第4版 橋本 祐史 (著) 翔泳社


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