FP(本稿では、国家資格に合格したファイナンシャル・プランニング技能士をいう)の業務は広い範囲に渡る。専門資格や登録がない場合は、関連法規に抵触することがないように注意する必要がある。以下にまとめてみた。
税理士法
税理士でないFPが個別具体的な税務相談(税額計算を含む)、税務書類の作成、税務代理行為は、有償・無償を問わず行うことができない。
仮の数値で税金の計算をしたり、一般的な税金の説明を行うことは可能である。
弁護士法
弁護士資格を持っていないFPは、個別具体的な法律判断や法律業務を行うことはできない。
公正証書遺言の証人になったり、任意後見契約の任意後見人(任意後見受任者)になることはできる。また、法律の一般的な解説はできる。
社会保険労務士法
社会保険労務士でないFPは、社会保険関係の書類の作成、官公署への提出手続業務を行うことはできない。
社会保険制度について一般的な説明をすることはできる。
保険業法
保険募集人資格を持たないFPは、保険の募集や保険契約の締結を行うことはできない。
保険商品の特徴などを説明したり、必要保障額の試算を行うことはできる。
金融商品取引法
金融商品取引業者の登録を行っていないFPは、投資判断の助言や投資一任契約にかかる業務を行うことはできない。
金融商品について一般的な説明をすることはできる。
著作権法
他人の著作物を承諾なしにコピーすることは禁止されている。なお、法令や条例、判例を引用すること。国や地方公共団体が公表している資料などを引用することは例外になる。
(参考文献)FP2級・AFP 合格のトリセツ 速習テキスト 2022-23年版(東京リーガルマインド LEC)、うかる! FP2級・AFP 王道テキスト 2022-2023年版’(日本経済新聞出版)、’22~’23年版 最短合格2級FP技能士(きんざい)、ゼロからスタート! 岩田美貴のFP2級1冊目の教科書 2022-2023年版 (KADOKAWA )
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