医薬品概論
医薬品の本質
医薬品は、多くの場合、人体に取り込まれて作用し、効果を発現させるものである。しかし、本来、医薬品も人体にとっては異物(外来物)であるため、また、医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡り、そのすべては解明されていないため、必ずしも期待される有益な効果(薬効)のみをもたらすとは限らず、好ましくない反応(副作用)を生じる場合もある。
人体に対して使用されない医薬品についても、例えば、殺虫剤の中には誤って人体がそれに曝されれば健康を害するおそれがあるものもあり、検査薬は検査結果について正しい解釈や判断がなされなければ医療機関を受診して適切な治療を受ける機会を失うおそれがあるなど、人の健康に影響を与えるものもある。
医薬品は、人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構造や機能に影響を及ぼすことを目的とする生命関連製品であり、その有用性が認められたものであるが、使用には、このような保健衛生上のリスクを伴うものであることに注意が必要である。
医薬品の分類
分類 | 説明 | 対応する専門家 | インターネット販売 | 情報提供 | ||
薬局医薬品 | 医療用医薬品 | 人体に対する採用が著しく、重篤な副作用を生じるおそれのある医薬品 | 薬剤師 | 不可 | 必須 | |
薬局製造医薬品 | 薬局の設備、器具を用いて製造し、薬局で直接販売・授与する医薬品 | 薬剤師 | 可 (毒薬・劇薬以外) | 必須 | ||
要指導医薬品 | ダイレクトOTC、スイッチOTC、毒薬、劇薬 | 薬剤師 | 不可 | 必須 | ||
一般用医薬品 | 第1類医薬品 | 一般用医薬品中、特にリスクが高い医薬品 | 薬剤師 | 可 | 必須 | |
第2類医薬品 | 指定第2類医薬品 | 一般用医薬品中、比較的リスクが高く、特に注意を要する医薬品 | 薬剤師又は登録販売者 | 可 | 必須 | |
一般用医薬品中、比較的リスクが高い医薬品 | 薬剤師又は登録販売者 | 可 | 必要に応じて | |||
第3類医薬品 | 一般用医薬品中、比較的リスクが低い医薬品 | 薬剤師又は登録販売者 | 可 | 法令上の定めなし |
(参考)
・登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和7年4月)
・ズルい!合格法シリーズ ズルい!合格法 医薬品登録販売者試験対策 鷹の爪団直伝!参考書 Z超 株式会社医学アカデミーYTL(著)薬ゼミ情報教育センター
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