医薬品概論
医薬品のリスク評価
医薬品は、使用方法を誤ると健康被害を生じることがある。医薬品の効果とリスクは、用量と
作用強度の関係(用量-反応関係)に基づいて評価される。
以下の図が「用量ー反応関係の模式図」である。横軸に用量(Dose)、縦軸に反応(Response)を取り、典型的なシグモイド曲線(S字型)を描いている。赤い点線は EC50(半最大効果濃度) を示している。
- 低用量では反応がほとんど見られない。
- 中間用量で急激に反応が増加する(このときの用量がEC50)。
- 高用量では反応が最大値(Emax)に近づき、飽和する。
EC50(Effective Concentration 50) とは、ある薬物や化合物が 最大効果(Emax)の50%の効果を示すのに必要な濃度 のことである。
投与量と効果又は毒性の関係は、薬物用量の増加に伴い、効果の発現が検出されない「無作用量」から、最小有効量を経て「治療量」に至る。治療量上限を超えると、やがて効果よりも有害反応が強く発現する「中毒量」となり、「最小致死量」を経て、「致死量」に至る。
動物実験により求められる50%致死量(LD50)は、薬物の毒性の指標として用いられる。
ポイント
- 医薬品の効果とリスクは、 用量と作用強度の関係(用量一反応関係) に基づいて評価される
- 投与量と効果又は毒性の関係は、薬物用量の増加に伴い、 効果の発現が検出されない 「無作用量」 から、 最小有効量を経て 「治療量」 に至る
- 動物実験により求められる50%致死量 (LDs) は、 薬物の毒性の 指標として用いられる
(参考)
・登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和7年4月)
・ズルい!合格法シリーズ ズルい!合格法 医薬品登録販売者試験対策 鷹の爪団直伝!参考書 Z超 株式会社医学アカデミーYTL(著)薬ゼミ情報教育センター
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