Ⅰ精神神経に作用する薬(4)
2 解熱鎮痛薬(2)
2)代表的な配合成分等、主な副作用(2)
代表的な配合成分と、その特徴は下記の表の通りである。
代表的な配合成分 | 特徴 |
---|---|
アスピリン、 イブプロフェン | ・胃腸障害を起こしやすい (アスピリンの方がイブプロフェンより起こりやすい) ・出産予定日12週以内の妊婦には使用しない ・15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も使用しない。 |
エテンザミド、 サリチルアミド | インフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては、使用を避ける |
イソプロピルアンチピリン | 唯一のピリン系 解熱鎮痛成分 |
アセトアミノフェン | ・小児に用いる坐薬がある ・主として中枢作用により解熱・鎮痛作用をもたらすため、末梢における作用は期待できない |
※ピリン系とは「ピラゾロン」という名前の化学式の構造をもった物質のこと
同じピリンでも、アスピリンは「サリチル酸」という名前の化学式の構造を持っていて 「サリ チル酸系」 と表現される 。
アスピリン、イブプロフェンなどについては、第5章 別表の「主な使用上の注意の記載とその対象成分・ 薬効群等」の「してはいけないこと」、 「相談すること」 でも頻出である。
してはいけないこと
「次の人は使用 (服用) しないこと」 | 代表的な配合成分 |
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「15歳未満の小児」 | アスピリン、 イブプロフェン |
「出産予定日12週以内の妊婦」 | |
「本剤又は他のかぜ薬、解熱鎮痛薬を使用して ぜんそくを起こしたことがある人」 | アスピリン、 イブプロフェン、 アセトアミノフェン、 イソプロピルアンチピリン |
相談すること
相談すること | 代表的な配合成分 |
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「水痘(水ぼうそう)もしくはインフルエンザにかかっている又はその疑いのある乳・幼・小児 (15歳未満)」 | サリチルアミド、 エテンザミド |
「次の診断を受けた人」 として 「胃・十二指腸潰瘍」 | アスピリン、 アセトアミノフェン、 イソプロピルアンチピリン、 エテンザミド、 サリチルアミド |
「次の病気にかかったことのある人」 として 「胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病」 | イブプロフェン |
「してはいけないこと」「相談すること」については対応を 細かく覚えようとしないことが重要。
おおまかに、解熱鎮痛成分は小児、出産予定の妊婦、ぜんそく、インフルエンザ、胃・十二指腸潰瘍には相性が悪いと覚えておけば、問題は解ける。
生薬成分(解熱又は鎮痛)
生薬成分 | 特徴 |
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ボウイ | ツヅラフジ科、尿量増加(利尿)作用 |
シャクヤク | ボタン科、鎮痛鎮座作用 |
ジリュウ | フトミミズ科、古くから「熱さまし」として用いられてきた。 |
(参考)
・登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和7年4月)
・ズルい!合格法シリーズ ズルい!合格法 医薬品登録販売者試験対策 鷹の爪団直伝!参考書 Z超 株式会社医学アカデミーYTL(著)薬ゼミ情報教育センター
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