筆者が愛読している「多聴多読マガジン」の2023年12月号(以下本誌という)が発売されたのでご紹介しよう。
多聴多読マガジンとは
「多聴・多読」という考え方
本誌では「多読」と「多聴」を英語学習の基本と考えています。多読とは「たくさん読むこと」で、多聴は「たくさん聞くこと」です。
では、「多読」と「多聴」をすれば、英語が話せるようになるのかというと、残念ながらそうではありません。英語を話すためには、英語を「たくさん話す」というアウトプットの訓練が必要になります。
しかし、英語をアウトプットするためには、たくさんの「インプット」が不可欠です。植物が花を咲かせるために根から水をたくさん吸収するように、まずは、たくさんの英語をインプットすることが大切です。
そこで、本誌では「たくさん読む」あるいは「たくさん聞く」ための良質な素材を提供することをひとつの方針として掲げています。
「多聴多読マガジン」2023年12月号より
本誌には英語に親しむための、様々なコンテンツが用意されている。
サイズが、A5サイズと、持ち運びに大変便利である。しかも、ちょっと厚めの用紙が採用されているので、多少のことなら本誌がカバンなかで型崩れということもないだろう。
電子版もあるのだが、筆者のおすすめは、本誌と、スマホでストリーミング再生する音声である。これで、どこでも気軽に英語の学習を始められる。
なお、本誌の内容は以下の通りである。
【特集】意味でつなげて広げる
最強 英語ボキャビル術
●トピックベースで自分の単語ネットワークを作ろう (岡本茂紀)
「読む・書く・聞く・話す」英語の基盤は何といっても語彙力。丸暗記や根気に頼らずに、効率よくボキャブラリーを増やす方法にネットワーク化があります。まずは自分の興味のあるテーマの単語を生成AIなどを使ってピックアップし、なんらかの小テーマ別に細分化してまとめると、そのテーマについて自身が話を展開し発展させていく様子をリアルにイメージできるはずです。
本特集では、最初に「食事・料理」のテーマに沿って具体的な手順を案内し、さらに5つのテーマ別に実例を紹介します。接頭辞・接尾辞・語根リスト付き。
① 新型コロナウイルス感染症
② 地球温暖化と脱炭素社会
③ SNSとネットメディア
④ 金融と電子取引
⑤ 紛争・戦争【特別記事】
スピーキング力強化に役立つ「リテリング」って何? (村岡有香)【100万語多読のための快読快聴素材】
1. The Tricky Chick (短い詩を軽快なメロディーに乗せて読み、英語のリズムに慣れる)
2. Home for Grace (ホームレスの女性と小学生の女の子の交流)
3. Hanukkah (ユダヤ教徒の12月の祭事、ハヌカの由来と歴史)
4. Love Frankie (14歳の悩める少女フランキーが抱える問題とは)【日本の物語を英語で読む】
1. 川端康成『雪国』Snow Country(サイデンステッカー訳)
2. 小泉八雲の足跡を辿る『葬られたる秘密』Secrets of the Heart【100時間シャドーイングのための反復音源素材】
1. 好きを伝える! 1分間推し英語「歌舞伎」「宝塚」(藤代あゆみ)
2. スピーチ: シンガーソングライター、シャキーラが戦争と貧困の解決策は教育しかないと訴える
3. スターインタビュー: サッカーポルトガル代表のエース、クリスティアーノ・ロナウドがサウジアラビアのチームに移籍した際の記者会見[連載]
コスモピアの本誌の紹介ページ
・ももと天空 コマ割り劇場 No.5
・SDGs英語発信トレーニング「社会発展のための知のアクセス」(監修: 田中茂範)
・TOEIC(R)L&Rテスト Part3&4 速聴トレーニング(早川幸治)
・キーワードで見るニュースの裏側「容疑者としての大統領候補 ドナルド・トランプ」(沢田 博)
・対決の海外ドラマ『キャシアン・アンドー』vs『スター・ウォーズ: アソーカ』(池田 敏)
・多読のための読書ガイド(古川昭夫/黛道子/河出真美/石黒恵介/伊藤晶子/柴田里実)
本誌の使い方は様々である。「特集」にじっくりと取り組むのもいいだろう。「快読快聴フィットネス」で「英語多読」を体験するのもいいだろう。
英語は、とにかく毎日少しずつでも続けることが大切である。本書を活用して楽しみながら英語力の向上を図ってみてはいかがだろう。
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