本稿は、「知的財産管理技能検定（知財検定という）」の３級の出題範囲の頻出論点をまとめたものである。
著作隣接権とは
著作権法では、創作こそしていないものの、著作物を広く社会に伝える際に一定の関与をしている者などに、著作隣接権を認めている。
著作権法では、歌手や俳優などの実演家、レコード製作者、有線・無線の放送事業者が対象である。
実演家
実演家人格権
氏名表示権
実演について氏名等の表示に関する権利
同一性保持権
実演の同一性を保持する権利
ただし、公表権はない。
財産権等
録音・録画権
実演を録音・録画する権利
放送・有線放送権
実演を放送、有線放送する権利
送信可能化権
実演をインターネット配信するためにアップロードする権利
譲渡権
実演の録音物、録画物を公衆に譲渡する権利
貸与権等
商業用レコードを貸与する権利
商業用レコードの二次利用
商業用レコードを用いた放送、有線放送について、二次使用料を請求する権利
レコード製作者
著作権法では、音楽CDやデジタル媒体など、音が録音された記録媒体すべてを「レコード」という。
複製権
レコードを複製する権利
送信可能化権
レコードをインターネット配信するためにアップロードする権利
譲渡権
レコードの複製物を公衆に譲渡する権利
貸与権等
商業用レコードを貸与する権利
商業用レコードの二次利用
商業用レコードを用いた放送、有線放送について、二次使用料を請求する権利
著作隣接権の発生と消滅
| 著作隣接権 | 権利の発生 | 権利の消滅 |
|---|---|---|
| 実演 | その実演を行ったとき | その実演が行われた日の属する年の翌年から起算して70年後 |
| レコード | その音を最初に固定したとき | その発行が行われた日の属する年の翌年から起算して70年後 |
| 放送・有線放送 | その放送・有線放送を行ったとき | その放送・有線放送が行われた日の属する年の翌年から起算して50年後 |
（参考）
23～’24年版 知的財産管理技能検定®3級 テキスト&過去問題集 宇田川貴央 (著) 秀和システム
知的財産管理技能検定3級公式テキスト[改訂14版] 知的財産教育協会 (編集) アップロード
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