ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP試験)は、以下の6分野から出題される。
A.ライフプランニングと資金計画
B.リスク管理
C.金融資産運用
D.タックスプランニング
E.不動産
F.相続・事業承継
今回は、「相続・事業承継」のうち、「相続の基礎知識」に関する問題に挑戦しよう!
問題 52
親族等に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.特別養子縁組が成立しても、養子と実方の父母との親族関係は終了しない。
2.直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務があるが、家庭裁判所は、特別の事情があるときは、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
3.本人の配偶者の兄弟姉妹は、3親等の姻族であり、親族である。
4.夫婦は、夫婦間の協議によってのみ、離婚をすることができる。
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2021年9月実施)
正解:2
1 誤り。
特別養子縁組が成立した場合、養子と実方の父母との親族関係は終了する。
養子と実方の父母及びその血族との親族関係は、特別養子縁組によって終了する。
(民法817条の9本文)
2 正しい。
(扶養義務者)
第877条 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
2 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
(略)
(民法・e-Gov法令検索)
3 誤り。
(親族の範囲)
第725条 次に掲げる者は、親族とする。
一 6親等内の血族
二 配偶者
三 3親等内の姻族
(民法・e-Gov法令検索)
4 誤り。
離婚は、協議のほか、調停、裁判によってもすることができる。
問題 52
親族等に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.25歳以上の者は、配偶者を有していなくても、特別養子縁組により養親となることができる。
2.特別養子縁組の成立には、原則として、養子となる者の父母の同意がなければならない。
3.本人からみて、配偶者の妹は、2親等の姻族であり、親族に該当する。
4.協議離婚後の財産分与について、当事者間に協議が調わない場合、当事者は、原則として、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2022年5月実施)
正解:1
1 誤り。
特別養子
養親となる者は、配偶者のある者でなければならない。(民法817条の3)
25歳に達しない者は、養親となることができない。ただし、養親となる夫婦の一方が25歳に達していない場合においても、その者が20歳に達しているときは、この限りでない。(817条の4)
2 正しい。
特別養子縁組の成立には、養子となる者の父母の同意がなければならない。(817条の6本文)
3 正しい。
親族とは、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族をいう。(725条)
4 正しい。
(財産分与)
第768条 協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
2 前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から二年を経過したときは、この限りでない。
3 前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。
(民法・e-Gov法令検索)
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