基本情報技術者試験とは
「基本情報技術者試験」は、情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定する国家試験である。
ITエンジニアとしてキャリアをスタートする方のIT基礎力を問う試験で、「ITエンジニアの登竜門」と言われる。IT系人材として必須の国家資格なのである。
試験概要
実施方式がCBT方式となり、1年間を通して設定される受験日から自分で都合のよい日を選んで受験できる。
※CBT(Computer Based Testing)方式とは、試験会場に設置されたコンピュータを使用して実施する試験である。
試験内容
「基本情報技術者試験」の試験範囲は、IPAのWebサイトに掲載されているシラバスに明記されている。
試験は、「科目A」で、知識を問う小問題と、「科目B」で、技能を問う小問題に分けて行われる。
なお、対象とするプログラミング言語は、「擬似言語」となった。
これまでの試験における、個別プログラミング言語(C,Java,Python,アセンブラ言語、表計算ソフト)による出題は、普遍的、本質的なプログラミング的思考力を問う擬似言語に統一された。
「科目A」と「科目B」の試験を同じ日に受験して、両方の試験で合格基準を満たすことで、基本情報技術者試験に合格となる。
それでは、「基本情報技術者試験」の「科目B」対策の書籍をご紹介しよう。
本書に限らず、資格試験の対策書は毎年改訂されることがほとんどである。
試験には出題傾向があり、できるだけ最新版を使うことで、アップデートされた内容で無駄のない学習をすることができる。
今回ご紹介するのは、「基本情報技術者【科目B】アルゴリズム×擬似言語 トレーニングブック 大滝みや子(著)技術評論社 以下本書という。」である。
基本情報技術者【科目B】アルゴリズム×擬似言語 トレーニングブック
本書の特徴は以下の通りである。
最初は,鬼のように難しく感じると思いますが,徐々に「アルゴリズム」が見えてきます
Amazonの本書の紹介ページ
2023年4月の試験制度の改訂で新設された「科目B」は,従来の午後試験に相当するものですが,長文ではなく,以前の中問程度の分量で20問出題される形に変更されました。このうち16問が「データ構造及びアルゴリズム(擬似言語)」からの出題となりますが,全問必須なので,従来のように言語が苦手という人が表計算等に逃げることもできなくなりました。
IPAが公開したサンプル問題を見ても,1問あたり平均5分で解いていくにはコツや慣れが必要です。本書は,アルゴリズムや擬似言語に慣れていない人を対象として,過去問およびサンプル問題,さらにはそれらを題材としたオリジナル問題を多数用意し,アルゴリズム問題に慣れるためのトレーニングが積める内容となっています。
(こんな方におすすめ)
・基本情報処理技術者試験を受験する方で,特に科目Bのアルゴリズム問題に自信のない方。
・多くの問題を解きたいと思っている方。
基本情報技術者試験の「科目B」は、深い内容が問われる。
そして、「科目B」の8割が、「アルゴリズムとプログラミング」なのである。(残りは情報セキュリティ)
ポイントは、まずは「アルゴリズム」となる。
それから「擬似言語」プログラミングである。擬似言語は、アルゴリズムの理論を記述することに重点が置かれたプログラミング言語である。そのために、実際のプログラミング言語(C,Java,Python)とは異なり、コンピューターで実行することを目的とはしていない。
そのために、プログラミング言語の経験者であっても「擬似言語」の文法を知って使いこなすことも大切である。しかし、プログラミングのベースとなるスキルは、アルゴリズムを考える能力となる。
プログラミングの初心者ならプログラミング言語である「擬似言語」と「アルゴリズム」の習得にはかなりの時間を要するだろう。
対策として、「科目A」の試験範囲を学習しつつ、「科目B」の対策が別途必要となる。
しかし、一般に、「基本情報技術者試験」の対策書とされる書籍は、実はほとんどが「科目A」の対策に充てられているのである。(出題範囲が広いのでしかたのない側面がある。)
ところで「科目B」に出題される問題は、いずれも小問題で、解答時間は、1問あたり5分とされている。この時間内で、問題文を理解し、プログラムを把握し、解き方を判断して解答することが求められる。これは、「科目A」さえ勉強しておけば、その場でなんとかなるレベルではない。
しっかりと「科目B」の対策をしておこう。
そのために、より多くの小問題を解くことで、解答センスを身に着けよう。
本書で「基本情報技術者試験」の「科目B」の対策を始めてみてはいかがであろうか。
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