データ構造
値を入れるための入れ物である。 プログラムにおいて、 データを効率よく扱うために、 用途に応じて最適なデータ構造を選択する。 データ構造の種類と代表例は、以下の通りである。
- 一次元配列
- 二次元配列
- 配列の配列
- 木構造
- リスト
- スタック
- キュー
- ビット列
一次元配列
同じ型の値を横一列に複数個並べて格納できるデータ構造である。一次元配列は、1階建ての集合住宅に例えられる。 以下の例は、整数型の値を5個 (要素数は5 )入れられる一次元配列valueである。 例えば valueの5番目 (要素番号が5) の要素は50である。 なお、 配列の要素番号は1から始まる。

関連する用語は、以下の通りである。
| 要素数 | 値を入れるための部屋数のこと。 |
| 要素 | 値を格納する部屋、または、 格納された値のこと。 |
| 要素番号 | 部屋番号のこと。 別名は添字。 要素番号を格納する変数名としてIndex、Idxが使われることがある。 |
宣言と格納


宣言と同時に格納
一次元配列の宣言と要素の格納を、2行で行う場合と、省略して1行で行う場合がある。 両者は同じ一次元配列を作る。

可変長配列
宣言のあとで、要素を追加・削除できる仕様の配列である。多くのプログラム言語では、それができない固定長配列である一方で、擬似言語の配列は、可変長配列であり、文字どおり「長さを変えることが可能な配列」である。
例えば、以下の例では 「value の末尾に 値? を追加する」という処理により、要素を追加する。
まず、「整数型の配列: value ← {}」により、 要素数 0 の一次元配列を宣言する。 この時点では、 要素数が0であり、要素がなく何も格納していない。 次に、 その次の2つの例では、「value の末尾に値 ? を追加する」という処理により、要素を追加する。

解法テクニック

配列のトレース
配列(一次元配列・二次元配列・配列の配列)をトレースするための方法である。 今回は、変数だけでなく、配列 (一次元配列・二次元配列・ 配列の配列)も含めて、トレースの対象とする。
配列のトレースにおける注意点は、以下の通りである。
- 第一次元配列をトレースするには、一次元配列図を描く。
- 二次元配列や配列の配列をトレースするには、 二次元配列図を描く。
- 値が格納された要素にだけ、値を書き込む。 手間を減らすために。
- ただし、プログラム開始時・終了時には、すべての要素の値を書き込む。 ミスを防ぐために。
(参考)
情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者[科目B]第4版 橋本 祐史 (著) 翔泳社


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