FPまとめノート16「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」

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住宅ローン FP_D_タックスプランニング

本稿は、「ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP検定)」の1~3級(学科試験)で出題される頻出論点をまとめたものである。

今回のテーマは、「D タックスプランニング」から「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」である。

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

住宅ローン控除は、個人が住宅ローンを利用して一定要件の住宅を取得等(新築、取得、増改築等)した場合に、所得税の税額控除が受けられる制度である。

適用要件(住宅の新築等をし、令和4年(2022年)以降に居住の用に供した場合)

居住要件

  • 住宅の新築等の日から6か月以内に居住の用に供していること。
  • この特別控除を受ける年分の12月31日まで引き続き居住の用に供していること。

床面積要件・所得要件

原則

  • 住宅の床面積が50平方メートル以上であり、かつ、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していること。
  • この特別控除を受ける年分の合計所得金額が、2,000万円以下であること。

特例居住用家屋または特例認定住宅等の場合

  • 住宅の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満であり、かつ、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していること。
  • この特別控除を受ける年分の合計所得金額が、1,000万円以下であること。

住宅ローン要件

10年以上にわたり分割して返済する方法になっている新築等のための一定の借入金または債務(住宅とともに取得するその住宅の敷地の用に供される土地等の取得のための借入金等を含む。)があること。

  • 勤務先からの借入金の場合には、無利子または0.2パーセントに満たない利率による借入金はこの特別控除の対象となる借入金には該当しない。
  • 親族や知人からの借入金はすべて、この特別控除の対象となる借入金には該当しない。

申告要件

控除を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に、必要な書類を添付して、納税地(原則として住所地)の所轄税務署長に提出する必要がある。

給与所得者は、控除を受ける最初の年分については、上記のとおり、確定申告書を提出する必要があるが、2年目以後の年分は、年末調整でこの特別控除の適用を受けることができる。

他の特例との関係

居住年およびその前2年の計3年間に次に掲げる譲渡所得の課税の特例の適用を受けていないこと。

  • 居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法31の3①)
  • 居住用財産の譲渡所得の特別控除(措法35①)
  • 特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法36の2)
  • 財産を交換した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法36の5)
  • 既存市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例(措法37の5)

控除額

控除額=住宅ローンの年末残高×0.7%

住宅を新築等した場合の借入限度額、控除期間等

No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)より

(注)一般の新築住宅のうち、令和5年12月31日までに建築確認を受けたものまたは令和6年6月30日までに建築されたものは、借入限度額を2,000万円として10年間の控除が受けられる。ただし、特例居住用家屋に該当する場合は、令和5年12月31日までに建築確認を受けたものが対象となる。

(参考)No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)(国税庁Webサイト)

出題例

3級

(20) 住宅ローンを利用してマンションを取得し、所得税の住宅借入金等特別控除の適用を受ける場合、借入金の償還期間は、20年以上でなければならない。

3級 学科試験(2023年5月28日実施)

正解:誤り。

借入金の償還期間は、10年以上でなければならない。

2級

問題 34
所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、2023年4月に住宅ローンを利用して住宅を取得し、同月中にその住宅を居住の用に供したものとする。

1.住宅ローン控除の対象となる家屋は、納税者がもっぱら居住の用に供する家屋に限られ、店舗併用住宅は対象とならない。
2.住宅を新築した場合の住宅ローン控除の控除額の計算上、借入金等の年末残高に乗じる控除率は、0.7%である。
3.住宅ローン控除の適用を受けようとする場合、納税者のその年分の合計所得金額は3,000万円以下でなければならない。
4.住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤等のやむを得ない事由により転居したため、取得した住宅を居住の用に供しなくなった場合、翌年以降に再び当該住宅をその者の居住の用に供したとしても、再入居した年以降、住宅ローン控除の適用を受けることはできない。

2級 学科試験(2022年9月11日実施)改題

正解:2

1 誤り。

原則として、住宅の床面積が50平方メートル以上であり、かつ、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していること。店舗併用住宅もこの要件を満たせば対象となる。

2 正しい。

住宅を新築した場合の住宅ローン控除の控除額の計算上、借入金等の年末残高に乗じる控除率は、0.7%である。

3 誤り。

住宅ローン控除の適用を受けようとする場合、原則として、納税者のその年分の合計所得金額は2,000万円以下でなければならない。

4 誤り。

住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤等のやむを得ない事由により転居したため、取得した住宅を居住の用に供しなくなった場合、翌年以降に再び当該住宅をその者の居住の用に供すると、再入居した年以降、残存の控除期間にわたり、適用を受けることができる

1級

《問30》 2023年中に新築住宅を取得し、同月中に入居した居住者が適用を受ける住宅借入金
等特別控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、ZEH水準省エネ住宅とは、租税特別措置法第41条第10項第3号に規定する特定エネルギー消費性能向上住宅をいう。

1) 住宅借入金等特別控除の適用を受けることができる控除期間は、最長13年間である。
2) 取得した住宅が認定長期優良住宅に該当する場合、住宅借入金等特別控除による各年の控除額は、住宅借入金等の年末残高等に0.7%を乗じた金額であり、最大35万円となる。
3) 取得した住宅がZEH水準省エネ住宅に該当する場合、住宅借入金等特別控除による各年の控除額は、住宅借入金等の年末残高等に0.7%を乗じた金額であり、最大31万5,000円となる。
4) 取得した住宅の床面積が120㎡である場合、住宅借入金等特別控除の適用を受けるためには、納税者のその年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければならない。

1級 学科試験<基礎編>(2022年9月11日実施)改題

正解:4

1 正しい。

住宅借入金等特別控除の適用を受けることができる控除期間は、最長13年間である。
なお、中古住宅の場合、適用を受けることができる控除期間は、最長10年間である。

2 正しい。

取得した住宅が認定長期優良住宅に該当する場合、住宅借入金等特別控除による各年の控除額は、住宅借入金等の年末残高等に0.7%を乗じた金額であり、最大35万円となる。
5,000万円×0.7%=35万円

3 正しい。

取得した住宅がZEH水準省エネ住宅に該当する場合、住宅借入金等特別控除による各年の控除額は、住宅借入金等の年末残高等に0.7%を乗じた金額であり、最大31万5,000円となる。
4,500万円××0.7%=31万5,000円

4 誤り。

住宅ローン控除の適用を受けようとする場合、原則として、納税者のその年分の合計所得金額は2,000万円以下でなければならない。

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