今回は、FPの学科試験で頻出の「生命保険契約の見直し」を取り上げる。
保険の見直しに伴う手続き
中途増額、特約の中途付加
主契約・特約保険金または給付金の中途増額、特約の中途付加は、保険会社や特約の種類によっても異なるものの、一般的に保険会社の承諾と告知または医師の診査が必要となる。
増額部分の保険料は、増額や中途付加のときの年齢・保険料率で計算される。
契約転換
現在の保険を解約することなく、下取りに出して、同一の保険会社で新規に契約する方法である。
現在の契約の積立部分や積立配当金を「転換(下取り)価格」として新しい契約の一部(または新しい契約の保険料の一部)にあてることで、まったく新たに契約するよりは保険料負担が軽減される。一般的に元の契約は消滅する。
契約転換は、基本的に新規で別の保険と契約するのと同じなので、保険金額の増額や保険の種類、保険期間、付加する特約などを総合的に変更できる。
ただし、保険料は、転換時の年齢、保険料率で計算され、また、契約転換する際には、告知または診査が必要となる。
契約転換は、転換価格を新契約のどの部分に充当するかで方式が異なる。
基本転換方式
定特転換方式(定期保険料特約転換方式)
比例転換方式
分割転換(一部転換)方式
減額
減額とは、保険金額を減らし、以降の保険料負担を少なくする方法である。
減額部分は、一部解約したものとして取り扱い、その部分の解約返戻金があれば払い戻す。
ただし、個人年金保険料税制適格特約が付加されている個人年金保険の基本年金を減額した場合、一般的に、減額された基本年金額に相当する解約返戻金が払戻されることはなく、将来受け取る年金として積み立てられる。
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