星の数ほどあるプログラミング言語の中で、Python(パイソン)は現在もっとも人気がある言語のひとつである。
Pythonはシンプルでわかりやすい記述形式が特徴である。初心者が最初に学ぶ言語として、多くのプログラミング入門講座にも採用されている。
ただし、Pythonは初心者向けとしてだけでなく、汎用プログラミング言語として、デスクトップアプリ、Webアプリ、機械学習からAIまでその利用は多岐に渡る実力派の一面もある。
それは豊富なPython用のモジュールが用意されているからであろう。Python本体に、必要に応じこのモジュールを追加していくことで、機能が拡張できるのである。
本ブログでは、比較的入手し易いと思われる「Python」の初学者向けテキストを選書して、ご紹介している。(2023年5月現在)
今回ご紹介するのは、「初心者からちゃんとしたプロになる Python基礎入門 大津 真・田中 賢一郎 著 (MdN Corporation)以下本書という」である。
初心者からちゃんとしたプロになる Python基礎入門
本書の特徴は以下の通りである。
Pythonは初心者でも習得しやすいプログラミング言語ですが、得意とする領域は多岐にわたり、高度な用途でも用いられています。これはPythonにはさまざまなモジュールやライブラリが存在し、それらによって機能を拡張できるためです。Pythonでは、基本文法の習得に加え、モジュールやライブラリをいかに活用していくかが成長の鍵といえるでしょう。
本書はこのような特性を踏まえ、Pythonの基本文法を習得したのちに、シンプルなGUIアプリ、Web API、ゲーム、Webスクレイピング、機械学習と進んでいくことで、Pythonに慣れながら、モジュールの活用方法と多彩な用途を体験できるように構成しました。コードの各部も詳細に解説し、段階を追って学んでいくので、プログラミングの初心者でも安心して読み進められます。
また、掲載サンプルのほか、ターミナル上で入力するコマンド類もテキストでダウンロードできるので、読み違いや入力の誤りもなくなり、滞りなく学習できます。
ぜひ本書とともに、Pythonの広範な世界へと足を踏み入れてみてください。
MdNの本書の紹介ページ
総ページ数は、272ページ。B5変形判サイズ( タテ24.7cm x ヨコ18.2cm)である。大型本のカテゴリーに入るだろう。実際に本書を広げてパソコンを操作するならちょっと広めのスペースを用意する必要がある。ただし、サイズが大きい分扱いやすい。
本書は、同じMdNから出版されている「初心者からちゃんとしたプロになる」シリーズの一冊となる。本シリーズの特徴はカラー刷りで、類書が二色刷りが多いのに比べて格段に見易い。
サブタイトルにあるように「一日30分からはじめる」と、取り組み易さもウリである。
内容は、Pythonのインストールから始まり、プログラミングの基礎と続いていくが、順を追って難易度はかなり増していく印象。プログラミングのソースコードも長くなり、これについていくのは大変かもしれないが、この一冊を最後までやり込めばかなりの実力がつくだろう。
本稿がこれからPythonでプログラミング言語の学習を始める初学者の方の参考となれば幸いである。
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