健康食品とは
「健康食品」という用語は、法令で明確に定義されたものではない。一般的には、健康の維持や増進を目的として摂取される食品全般を指す。これらには、サプリメント、栄養補助食品、ダイエット食品などが含まれる。ただし、医薬品とは法律上明確に区別されており、医薬品のように特定の疾病の治療や予防を目的とする効能・効果を表示することはできない。
保健機能食品の3つの分類
健康食品の中でも、一定の基準を満たし、特定の機能を表示することが認められているものを「保健機能食品」と呼び、以下の3種類に分類される。
1. 特定保健用食品(トクホ)
身体の生理機能などに影響を与える保健機能成分を含むもので、個別 に(一部は規格基準に従って)特定の保健機能を示す有効性や安全性などに関する国の審査を受け、許可されたものである。
2. 栄養機能食品
身体の健全な成長や発達、健康維持に必要な栄養成分(ビタミン、ミネ ラルなど)の補給を目的としたもので、国が定めた規格基準に適合したものであれば、その栄養成分の健康機能を表示できる。
3. 機能性表示食品
事業者の責任で科学的根拠をもとに疾病に罹患していない者の健康維 持及び増進に役立つ機能を商品のパッケージに表示するものとして国に届出された商品であるが、 特定保健用食品とは異なり国の個別の許可を受けたものではない。
健康食品の注意点
- 医薬品との違い:健康食品は医薬品とは異なり、疾病の治療や予防を目的とした効能・効果の表示はできない。
- 形状の類似性:錠剤やカプセルなど、医薬品に類似した形状の健康食品も多く存在しますが、これらはあくまで食品であり、医薬品ではない。
- 安全性と相互作用:健康食品の中には、誤った使用方法や個人の体質によって健康被害を生じた例も報告されている。また、医薬品との相互作用により、薬の効果が増強または減弱する可能性もあるため、注意が必要である。
登録販売者としての対応
登録販売者は、健康食品が医薬品とは異なるものであることを理解し、消費者に対して適切な情報提供を行う責任がある。一般用医薬品の販売時には、健康食品の摂取状況を確認し、必要に応じて摂取の中止や医師への相談を勧めるなどの対応が求められる。
(参考)
・登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和7年4月)
・ズルい!合格法シリーズ ズルい!合格法 医薬品登録販売者試験対策 鷹の爪団直伝!参考書 Z超 株式会社医学アカデミーYTL(著)薬ゼミ情報教育センター
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