新・登録販売者試験まとめノート(58)「第3章 主な医薬品とその作用 Ⅳ 心臓などの器官や血液に作用する薬(4)

スポンサーリンク
登録販売者

Ⅳ 心臓などの器官や血液に作用する薬(4)

③ 貧血用薬(鉄製剤)

1) 貧血症状と鉄製剤の働き
  • 貧血の一般的な症状として、疲労、動悸、息切れ、血色不良、頭痛などが現れる
  • 鉄分は、赤血球が酸素を運搬するうえで重要なヘモグロビンの産生に不可欠なミネラルである
  • 鉄分の摂取不足を生じても、 初期はヘモグロビンの量自体は変化せず、ただちに貧血 の症状は現れない
    →体内にある鉄を使ってヘモグロビンを作るため、すぐに貧血症状は現れない
  • 持続的に鉄が欠乏すると、ヘモグロビンが減少して貧血症状が現れる
    →体内の鉄を使い切り、ヘモグロビンを作るために鉄が全く足りない状態
    →貧血症状が現れる
  • 鉄欠乏状態を生じる要因としては、日常の食事からの鉄分の摂取不足及び鉄の消化管からの吸収障害による鉄の供給量不足がある

鉄は腸からの吸収が悪い。
もし貧血で悩んでるなら吸収されやすいヘム鉄を摂取する必要がある。
だからヘム鉄を含むレバーを食べよう。

2) 代表的な配合成分、 主な副作用
成分特徴
鉄分(鉄製剤)食後に服用する
・服用すると便が黒くなることがある
→使用中止を要する副作用等の異常ではない
・服用の前後30分にタンニン酸を含む飲食物 (緑茶、 紅茶、コーヒー、ワイン等) を摂取すると、 鉄の吸収が悪くなることがある
鉄以外のコバルト 金属成分・ヘモグロビン産生過程で、 鉄の代謝や輸送に重要
・ヘモグロビンが産生されるのを助ける目的で配合
コバルト・ビタミンB12の構成成分
・骨髄での造血機能を高める目的で配合
・ビタミンB12の不足により巨赤芽球きょせきがきゅう貧血が起こる
マンガン糖質・脂質・タンパク質の代謝をする際に働く酵素の構成物質
・エネルギー合成を促進する目的で配合
ビタミン成分ビタミンB6ヘモグロビン産生に必要
ビタミンC(アスコルビン酸等)消化管内でが吸収されやすい状態に保つことを(アスコルビン酸等)目的として用いる
3)相互作用、 受診勧奨等
  • 貧血のうち鉄製剤で改善できるのは、 鉄欠乏性貧血のみである
  • 鉄欠乏性貧血は、食生活の改善を図ることが重要である

貧血にはいろんな種類があるが、 「鉄製剤」 は鉄の補充しかできないので、鉄分が不足して起こる「鉄欠乏性貧血」 にのみ有効である。もちろん、食事から 鉄分を摂るように食生活を見直そう。

参考
・登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和7年4月)
・ズルい!合格法シリーズ ズルい!合格法 医薬品登録販売者試験対策 鷹の爪団直伝!参考書 Z超 株式会社医学アカデミーYTL(著)薬ゼミ情報教育センター


コメント

タイトルとURLをコピーしました