3級ファイナンシャルプランニング技能士とは
先回の簿記3級に続き、今回は3級ファイナンシャル・プランニング
技能士をご紹介しよう。簿記の目的がお金の流れの把握、すなわち「企業の財政状態と経営成績を明らかにすること」だとすれば、ファイナンシャル・プランナー(ファイナンシャルプランを作る人)とは、
FP(ファイナンシャル・プランナー)は、顧客である個人や中小企業事業主の相談に応じて、顧客の資産に関する情報を収集・分析し、顧客のライフプランやニーズに合わせた貯蓄、投資、保険、税務、不動産、相続・事業承継等についてのプランを立案し、アドバイスを行う、資産相談に関する専門家をいいます。FPは、銀行や証券会社、保険会社等に勤務しながら、または独立した事務所を開いて、顧客の資産の相談に応じたり、アドバイスを行ったりして活躍しています。また、FPは、資産に関するセミナーの講師を務めたり、原稿の執筆を行ったりもします。
一般社団法人 金融財政事情研究会 のホームページより
ということになる。この資格は、3級、2級、1級で構成されており、数字が小さいほど難易度も上がる。そして、簿記よりさらに広範囲な勉強が必要になる。
執筆時点(2022年5月18日)での試験範囲の細目は下記の通りだ。受験の申し込み前には、必ず「一般社団法人 金融財政事情研究会」のホームページなどで最新の情報を確認してほしい。なお、試験は学科試験と実技試験(個人資産相談業務と保険資産相談業務のいずれか一つ)で実施される。
学科試験 | ライフプランニングと資金計画 リスク管理 金融資産運用 タックスプランニング 不動産 相続・事業承継 | |
実技試験 | 個人資産相談業務 | (学科試験の試験範囲について、下記の項目を審査) 関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 個人顧客の問題点の把握 問題解決策の検討・分析 |
実技試験 | 保険資産相談業務 | (学科試験の試験範囲について、下記の項目を審査) 関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 保険顧客の問題点の把握 問題解決策の検討・分析 |
しかし、心配はご無用である。正しい方法をとれば、この資格は合格できる。それには、前にも触れたが、教育のプロに頼る方法と、書籍で独学する方法がある。手軽に始めるには、書籍での独学だ。そこで、筆者がおすすめするのは、TAC出版から出ている「みんなが欲しかった! FPの教科書 3級」。
「みんなが欲しかった! FPの教科書 3級」とは
ファイナンシャルプランニング技能士試験は、前述したとおり範囲が広い。細かな点まで詳しく説明しているテキストはできれば避けた方が良い。もちろん専門家としての最低限の知識は必要だが、要は合格レベルに達していれば良いのである。その点、この「みんなが欲しかった! FPの教科書 3級」は、必要十分、全ページカラーで、 シンプルでわかりやすい解説と、イメージがわくオールカラーの板書で、記憶に残り易く、確実に理解できるテキストに仕上がっている。なお、現在は、年度切り替え中で、最新版は、5/20(金)より販売開始とのことである。注意していただきたい。
繰り返し取り組むこと
とにかく範囲が広いので、繰り返し取り組むことが必要だ。最低でも3回は繰り返したい。さて、学科試験は6分野に分かれている。ライフプランニングと資金計画の1ページ目から順に取り組むより、一日の学習で、6分野すべてに目を通していただきたい。1単元あたりの学習時間を短くしても、毎日すべての単元を見ることで、より記憶に残り易くなるはずだ。一度お試しいただきたい。なお、別売りの「みんなが欲しかった! FPの問題集 3級」を併用することで学習効果がさらに上がる。この教材についてはまたの機会に紹介しよう。
コメント