財産分与(3)
扶養的財産分与
「扶養的財産分与」の意義としては、離婚した後の生活に困窮する当事者の生活の維持を図ることも財産分与の主な目的となる。
ところで、婚姻が解消されると、扶養義務や婚姻費用分担義務は将来に向かって消滅する。
とすれば、離婚した当事者間に扶養義務を負わせる特別な規定もないことから、本来は、「扶養」という観念はできないはずである。
財産分与の内容としての離婚後の扶養が認められる理由として、婚姻の事後的効果であるとか、様々な説明がなされてきたが、必ずしも十分ではないとの指摘がある。
扶養的財産分与は、離婚した後の生活に困窮する当事者に対し、元配偶者の財産状態が許す限りにおいてその生計の維持を図ることを目的とする。これは、通常の扶養義務と同じ性質のものと解される。
分与を受ける者が生計の維持を図る上で必要となる金銭または生活物資の給付が扶養的財産分与の内容となる。そして、離婚により生ずる一時的な困窮状態をカバーすれば足りると解される。
(参考)家族法[第4版]NBS (日評ベーシック・シリーズ)日本評論社
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