TOEIC® Listening & Reading Testとは
TOEIC® Listening & Reading Test(以下TOEICテストという)は、リスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の一斉客観テストである。
結果は合格・不合格ではなく、トータル10~990点の「スコア」として表示される。
今回ご紹介するのは、「関正生の TOEIC® L&Rテスト 語彙問題 神速100問 関正生著 ジャパンタイムズ出版 (以下本書という)」である。
関正生の TOEIC® L&Rテスト 語彙問題 神速100問
著者の関正生先生は、「スタディサプリ」などでもご活躍のわかりやすさNo.1のカリスマ英語講師である。筆者も愛読している「CNN ENGLISH EXPRESS(朝日出版社)」では『関正生の「丸暗記いらず」英文法ゼミ』を連載中である。
本書は、TOEICテストの「語彙問題」対策書である。目標スコアは、600から800点ということである。
本書の特徴は以下の通りである。
①1問で2つのポイント「核心」「隠れポイント」
Part 5 の英文には2 つ(ときには3 つ以上)の重要単語が使われています。
本書では常に2 つ以上のポイントが解説されるので、学習の密度も2倍以上濃くなります。②弱点をあぶり出せる
語彙問題が苦手に感じるのは、「正解になった単語を知らない」のではなく、実は「文構造が把握できていない」「英文の他の場所で使われている単語がわからない」ため、ということがよくあります。
本書でその点をクリアにすることで、自分の弱点を把握できます。③英語の実力養成×即効性
Part 5形式の問題を使って語彙力・英語力そのものを上げていきます。
一方で、試験前10日間でも役立つような内容を厳選して掲載しています。④即スコアにつながる
Part 7 で知らない単語があった場合、不安にはなりますが文脈から推測できることもあります。
一方、Part 5 の語彙問題の場合は「知らない単語がある→即失点」ですが、裏返せば「知っている→即スコア」につながります。⑤リズム良く解ける6問1セット
6問を90秒~120秒で解くことで「本番(30 問)ではこれを5セット繰り返す」という感覚を身につけられます。
時間に追われる試験本番でも、本書で磨きあげた体内時計の感覚で、無駄に焦ることなく解いていけるようになります。⑥使いやすい見開き構成と問題の再掲
解説を読むときに、同じページで問題が見られないというのは想像以上にストレスがかかります。
本書は問題を再掲した見開き構成。学習しやすさを追求したレイアウトです。⑦長文でもリスニングでも役立つ知識
ジャパンタイムズ出版の「関正生の TOEIC® L&Rテスト 語彙問題 神速100問」紹介ページ
解説内容は、Part 5 対策にとどまりません。長文はもちろん、リス ニング対策にも使える内容を盛り込んでいます。
各ポイントに、どのパートで役立つかもアイコンで示しています。
なお、本書によれば、おすすめしたい読者は以下のような受験生である。
ケース① 基本単語は知っているが、まだまだ単語が不安
関正生の TOEIC® L&Rテスト 語彙問題 神速100問 「はじめに」
ケース② 単語帳では「緊張感がない・単語力増強の実感がない」
ケース③ 丸暗記するより、理屈で教わったほうが覚えやすい
本書は、Part5形式で「語彙問題」だけを扱った書籍である。ご存知とは思われるが、Part5では、短文穴埋め問題(30問)として、語彙問題と「文法問題」が問われる。
そこをあえて、「語彙問題」だけにすることで、「語彙問題」だけを集中して解く機会となり、スコア直結の単語が効率よく覚えられるということになる。
単語については最後は自分で覚えなければならないが、「さあ、頑張ろう」だけでなく、本書には「覚えるための工夫」が盛りだくさんなのである。これぞプロの仕事であると言えよう。
音声も大切である。視覚だけでなく、聴覚も使ってトレーニングできる。
本書では、パソコンではジャパンタイムズ出版のサイトから音声をダウンロードして、スマホではジャパンタイムズ出版の音声アプリ「OTO Navi」をインストールして利用できる。
さらに、パソコンでは、音声ダウンロードと一緒に「Part 5の正解選択肢入り問題英文PDF」もダウンロードできる。文構造の確認や音読などのトレーニングに役立てることができるだろう。
また、AI英語教材アプリabceed(エービーシード)にも対応している。
スマホとPCで無料で利用できるが、会員登録が必要である。
これまでにたくさんのTOEICテスト対策書が出版されている。
人によってTOEICテストの悩みは異なる。したがって、必要な対策書も人それぞれに違って当たり前なのである。あなたの一冊が見つかるきっかけに本稿が少しでも役立てられたなら幸いである。
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