基本情報技術者試験とは
基本情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施し、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が認定する国家試験である。
ITエンジニアとしてキャリアをスタートする方のIT基礎力を問う試験で、「ITエンジニアの登竜門」とも言われる。
科目Aと科目Bの両科目で合格点を取らなければ、基本情報技術者試験の合格とはならない。
科目Aの出題範囲
分野 | 説明 |
---|---|
テクノロジ系 | ・基礎理論 ・コンピュータシステム ・技術要素(データベース、セキュリティなど) ・開発技術 |
マネジメント系 | ・プロジェクトマネジメント ・サービスマネジメント |
ストラテジ系 | ・システム戦略 ・経営戦略 ・企業と法務 |
科目Bの出題範囲
概して、疑似言語分野と情報セキュリティ分野である。
1 プログラミング全般に関すること
実装するプログラムの要求仕様(入出力,処理,データ構造,アルゴリズムほか)の把握,使用するプログラム言語の仕様に基づくプログラムの実装,既存のプログラムの解読及び変更,処理の流れや変数の変化の想定,プログラムのテスト,処理の誤りの特定(デバッグ)及び修正方法の検討 など
注記 プログラム言語について,基本情報技術者試験では擬似言語を扱う。
2 プログラムの処理の基本要素に関すること
型,変数,配列,代入,算術演算,比較演算,論理演算,選択処理,繰返し処理,手続・関数の呼出し など
3 データ構造及びアルゴリズムに関すること
再帰,スタック,キュー,木構造,グラフ,連結リスト,整列,文字列処理 など
4 プログラミングの諸分野への適用に関すること
数理・データサイエンス・AIなどの分野を題材としたプログラム など
5 情報セキュリティの確保に関すること
情報セキュリティ要求事項の提示(物理的及び環境的セキュリティ,技術的及び運用のセキュリティ),マルウェアからの保護,バックアップ,ログ取得及び監視,情報の転送における情報セキュリティの維持,脆弱性管理,利用者アクセスの管理,運用状況の点検 など
試験要綱Ver.5.2(2023年7月10日掲載)より抜粋 2023年11月の試験から適用
科目Bでは、「アルゴリズム」と「プログラミング」が8割を占める。
100 分で20 問を解答する。分野別の出題数は、アルゴリズムとプログラミング分野 16 問、情報セキュリティ分野 4 問である。
単純計算で1問5分となるが、後半には少し時間のかかる問題もあるため、前半の少しやさしい問題は2,3分で解かなければならず、高い実力を要求される。旧試験のように「疑似言語」を捨てる戦術も通用しない。しかも、旧試験で選択言語に加わったばかりのPythonをはじめ、C言語、Javaなどはすべて無くなり、疑似言語の必須言語だけになった。
今回は、「科目B」の「アルゴリズムとプログラミング分野 」の対策本をご紹介する。
「うかる! 基本情報技術者 [科目B・アルゴリズム編] 2023年版 福嶋宏訓 (著) 日本経済新聞出版 以下本書という」である。
うかる! 基本情報技術者 科目B・アルゴリズム編 2023年版
本書の特徴は以下の通りである。
【内容紹介】
基本情報技術者試験の【科目B試験】(旧午後試験)の中心テーマ「アルゴリズム」対策のテキストです。2023年4月以降実施される【科目B試験】は20問100分という出題形式で、仕様変更された擬似言語を用いた出題になることが発表されました。本書はこの新試験制度に対応しています。
文系初学者・プログラム未経験者にとってハードルが高く感じられる「アルゴリズム分野」を、先生と学生の対話形式や失敗例でやさしく解説します。
◆身近な例で説明
◆読みやすい対話形式
◆まとめページも充実
◆擬似言語問題を多数収録
Amazonの本書の紹介ページ
本書は、科目Bのアルゴリズム問題の入門書となっている。類書では過去問の演習や解説が中心になりがちだが、初めて情報処理を学ぶ方、プログラミングの経験がない方を対象に、習得に時間のかかるアルゴリズムをゆっくりと学んでいく。
基本情報技術者試験では、特に科目Bが従来から試験の内容が大幅に変更になっている。
本書で「科目B」の「アルゴリズムとプログラミング分野」に対する万全の備えをされては、いかがだろう。
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