1. 「中学英語」は、単なる生徒の学習用ではなく、最強のビジネスツール
英語を学ぶ社会人の多くは、「もっと難しい表現を覚えなきゃ」と焦ってしまうことがある。しかし、グローバルなビジネス現場で本当に求められるのは、「簡単な英語で、複雑なことを論理的に説明する力」だろう。
今回は、「中学英語で読める はじめての英語ミステリーノベル~ シャーロック・ホームズが女子高生に転生していた件~ 綿村 ゆり (著)、 カレン・ヘドリック (英文執筆) NHK出版 以下本書という」をご紹介しよう。

本書が徹底しているのは、中学レベルの文法と語彙だけで、シャーロック・ホームズという知的なキャラクターの思考を再現している点である。 「中学英語=生徒の学習用」という先入観を捨て、「限られた武器(中学英語)で、いかに高度な謎解き(ミステリー)を成立させるか」という視点で読むと、そのまま仕事のメールや交渉に使える「削ぎ落とされた知的な英語」のコツが見えてくる。
2. ミステリーだからこそ、脳が「読まされる」
教科書の例文が頭に入らないのは、そこに「続きを知りたい」という欲求がないからだろう。本書はタイトル通り、あのシャーロック・ホームズが現代日本の女子高生に転生するという設定。
- なぜ彼は転生したのか?
- 現代の事件をどう解くのか?
ミステリー特有の「問い」が読者の手を止めさせない。「英語を読んでいる」という意識が、いつの間にか「犯人を追っている」という意識にすり替わる。 この没入感こそ、忙しい社会人がスキマ時間に英語に触れ続けるための最大のブースターになる。
3. 「推論」のプロセスが、論理的思考(ロジカルシンキング)の訓練に
ホームズの代名詞といえば、鋭い観察眼と推論である。 本書では、彼(彼女)がどのように証拠を集め、結論を導き出すかが平易な英語で綴られている。
「AだからB、よってCである」という論理展開は、英語という言語の特性そのもの。本書を読むことは、単なる語彙の習得にとどまらず、「英語的な論理の組み立て方」を脳にインストールする作業でもある。これは、プレゼンや報告書作成の際にも必ず役立つスキルである。
4. 音声DLで「耳」の隙間時間を投資に変える
本書には音声ダウンロード特典がついている。 一度英語で内容を理解した後に、通勤中や家事の合間に音声を聴く。ストーリーを知っているからこそ、驚くほどスッと英語が聞き取れるはずである。
「聞き取れる!」という成功体験は、モチベーション維持に不可欠である。ライトノベル特有の軽快なテンポが、リスニングのハードルを劇的に下げてくれる。
まとめ:遊び心を持てる大人が、一番伸びる
本書の『シャーロック・ホームズが女子高生に転生していた件』を一見すると「若者向け?」と思ってしまうタイトルだが、その中身は「効率を求める大人」にこそ最適な、計算し尽くされた英語教材なのである。
「英語を勉強しなきゃ」という重い腰を上げる代わりに、「ホームズの新作をちょっと読んでみるか」という軽い気持ちで手に取ってみよう。
読み終えたとき、あなたの英語に対するアレルギーは消え、代わりに「英語で物語を読み切った」という確かな自信が残っているはずである。


コメント