知財検定まとめノート⑦「特許法(7)特許権の実施権」

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特許 知財検定

本稿は、「知的財産管理技能検定(知財検定という)」の3級の出題範囲の頻出論点をまとめたものである。

特許権の譲渡

特許権は、譲渡することができる
ただし、特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができない。(特許法73条1項)

(共有に係る特許権)

第73条 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又はその持分を目的として質権を設定することができない。

(略)

 特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その特許権について専用実施権を設定し、又は他人に通常実施権を許諾することができない。

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実施権

特許権者は、特許発明を自ら実施するだけでなく、第三者に特許発明の実施を認めることができる。
これを実施権(ライセンス)という。

実施権には、大きく分けて、専用実施権通常実施権がある。(特許法77条、78条)

そして、内容・地域・期間を限定してライセンスすることができる。

なお、特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その特許権について専用実施権を設定し、又は他人に通常実施権を許諾することができない。(特許法73条3項)

(専用実施権)

第77条 特許権者は、その特許権について専用実施権を設定することができる。

 専用実施権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその特許発明の実施をする権利を専有する。
(略)

(通常実施権)

第78条 特許権者は、その特許権について他人に通常実施権を許諾することができる。

 通常実施権者は、この法律の規定により又は設定行為で定めた範囲内において、業としてその特許発明の実施をする権利を有する。

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専用実施権

専用実施権とは、特許発明を独占的に実施できる権利である。

専用実施権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその特許発明の実施をする権利を専有する。(特許法77条2項)

その特許権について専用実施権を設定したときは、専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については、たとえ特許権者であっても、その範囲内では、特許発明を実施することはできない。(特許法68条ただし書)

ただし、専用実施権の設定は、特許庁に登録しなければ、その効力を生じない。(特許法98条1項2号)

(特許権の効力)

第68条 特許権者は、業として特許発明の実施をする権利を専有する。ただし、その特許権について専用実施権を設定したときは、専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については、この限りでない。

(登録の効果)

第98条 次に掲げる事項は、登録しなければ、その効力を生じない。

(略)

 専用実施権の設定、移転(相続その他の一般承継によるものを除く。)、変更、消滅(混同又は特許権の消滅によるものを除く。)又は処分の制限
(以下略)

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通常実施権

特許権者は、その特許権について他人に通常実施権を許諾することができる。(特許法78条1項)

通常実施権は、独占排他的な権利ではない。したがって、複数人同一範囲で許諾することができる。
なお、通常実施権は、当事者間の契約のみで権利の効力が発生し、特許庁への登録の必要はない

そして、通常実施権者は、特許法の規定により又は設定行為で定めた範囲内において、業としてその特許発明の実施をする権利を有する。(特許法78条2項)

なお、通常実施権には、契約の相手以外には実施権を許諾しない旨の特約を伴う「独占的通常実施権」がある。とは言え、これは、特許法上の規定ではなく、通常実施権の契約形態の一つである。

特許権者の意思に基づかない通常実施権

通常実施権は、例外的に本人の希望と関係なく、他人に付与されることもある。

使用者等は、従業者等職務発明について特許を受けたとき、又は職務発明について特許を受ける権利を承継した者がその発明について特許を受けたときは、その特許権について通常実施権を有する
(特許法35条1項)

また、特許出願に係る発明の内容を知らないで自らその発明をし、又は特許出願に係る発明の内容を知らないでその発明をした者から知得して、特許出願の際現に日本国内においてその発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において、その特許出願に係る特許権について通常実施権を有する。(先使用権
(特許法79条)

(職務発明)

第35条 使用者、法人、国又は地方公共団体(以下「使用者等」という。)は、従業者、法人の役員、国家公務員又は地方公務員(以下「従業者等」という。)がその性質上当該使用者等の業務範囲に属し、かつ、その発明をするに至つた行為がその使用者等における従業者等の現在又は過去の職務に属する発明(以下「職務発明」という。)について特許を受けたとき、又は職務発明について特許を受ける権利を承継した者がその発明について特許を受けたときは、その特許権について通常実施権を有する。
(以下略)

(先使用による通常実施権)

第79条 特許出願に係る発明の内容を知らないで自らその発明をし、又は特許出願に係る発明の内容を知らないでその発明をした者から知得して、特許出願の際現に日本国内においてその発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において、その特許出願に係る特許権について通常実施権を有する。

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(参考)

  •  23~’24年版 知的財産管理技能検定®3級 テキスト&過去問題集  宇田川貴央 (著) 秀和システム
  • 知的財産管理技能検定3級公式テキスト[改訂14版]  知的財産教育協会 (編集) アップロード


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