本ブログでは、多くの資格試験で出題されることが多い民法をテーマのひとつとして取り上げている。
今回は、「物権」の基本書をご紹介しよう。
「物権法[第3版]NBS(日評ベーシック・シリーズ)秋山 靖浩 ほか(著) 日本評論社 以下本書という」である。
物権法[第3版]NBS(日評ベーシック・シリーズ
本書は、日本評論社の「日評ベーシック・シリーズ(法律)」の一冊である。
同シリーズの民法総則[第2版]については、先にご紹介している。↓
本書の特徴は以下の通りである。
相続法分野や所有者不明土地に関わる民法改正に対応した第3版。教材に、独習に最適な教科書。
目次
第1章 物権法序説
1 物権の意義
2 物権の種類
3 物権の客体第2章 物権の効力
1 物権の優先的効力
2 物権的請求権第3章 物権変動総論
1 物権変動とは
2 物権変動の公示
3 法律行為による物権変動第4章 不動産物権変動
1 不動産物権変動とは
2 物権変動の範囲
3 第三者の範囲
4 無権限取引からの第三者保護
5 不動産登記第5章 動産物権変動
1 動産物権譲渡の対抗要件
2 即時取得
3 動産物権変動における公示と公信第6章 立木の独立性と物権変動
1 立木の法的性格
2 明認方法による公示
3 明認方法とは第7章 占有権
1 占有権とは
2 占有の訴え
3 占有の成立
4 果実収取権等
5 本権にかかわる効力第8章 所有権
1 所有権とは
2 土地所有権の内容と制限
3 所有権の取得
4 共有
5 建物区分所有第9章 用益物権
日本評論社の本書の紹介ページ
1 地上権
2 地役権
3 入会権
本書は、これから民法を学習しようとされる方が、最後まで無理なく通読できるよう、物権法について基本的な内容に絞っている。
読者の理解を手助けするために例えば、図表を多く用いられている。また、本書内で関連する内容を取り扱っている場合、参照箇所がこまめに入れられている。
実際、情報が満載で、かえって難解になって、最後まで読み通せないのではもったいない。この点、本書は、民法の初学者を想定しているので、確かに読みやすい。民法の基本的な理解を身につけることは、宅建士などの資格試験の受験を目指すためであれば、必要である。
もちろん、司法試験などのさらに難関試験を目指すのであれば、本書の内容をしっかりと理解した上で、さらにC-Bookなどの受験用の書籍に進むとよいだろう。
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