FPまとめノート14「圧縮記帳」

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帳簿 FP_B_リスク管理

本稿は、「ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP検定)」の1、2級(学科試験)で出題される頻出論点をまとめたものである。

今回のテーマは、「B リスク管理」から「圧縮記帳」である。

圧縮記帳

法人が受け取った建物などに対する保険金が益金となる場合、課税されるが、課税額が大きくなりすぎないように、受け取った保険金で、一定期間内に代替資産を取得する場合は、圧縮記帳が認められている。

適用要件

  • 資産の滅失・損壊等のあった日から3年以内に支払いが確定した保険金であること。
  • 保険金の支払年度に代替資産の取得等ができない場合は、保険金の支払年度の翌期首から原則として2年以内に取得等の見込みであること。
  • 代替資産を先行取得した場合も適用対象となる。
  • 圧縮記帳の対象となるのは、固定資産に係る保険金を受け取り、所定期間内に代替資産等を取得等する場合である。なお、減価償却資産の耐用年数表で同一種類に区分される固定資産であれば適用対象となる。
  • 棚卸資産に係る保険金や企業費用・利益総合保険などの場合には適用されない
  • 法人だけに認められている。個人事業主は対象外となる。

圧縮限度額の計算

保険差益を求める

保険差益 = 保険金 ー(損失資産の帳簿価額+支出費用※)

圧縮限度額を求める

圧縮限度額 = 保険差益 × $\frac{代替資産の取得にあてた金額※}{保険金-支出費用※}$

支出費用は、当該固定資産の損失に直接かかわる費用のみが対象
代替資産の取得にあてた金額は、分母(保険金ー支出費用)の金額が限度

出題例

1級

《問15》 X株式会社(以下、「X社」という)の工場建物が火災により全焼し、後日、X社
は、契約している損害保険会社から保険金を受け取り、その事業年度中に受け取った保険金によって工場建物を新築した。下記の〈資料〉を基に、保険金で取得した固定資産の圧縮記帳をする場合の圧縮限度額として、次のうち最も適切なものはどれか。
なお、各損害保険の契約者(=保険料負担者)・被保険者・保険金受取人は、いずれもX社とする。また、記載のない事項については考慮しないものとする。
〈資料〉
・滅失した工場建物の帳簿価額 : 4,000万円
・工場建物の滅失によりX社が支出した経費
焼跡の整理費(片づけ費用) : 200万円
けが人への見舞金 : 375万円
・損害保険会社から受け取った保険金
火災保険(保険の対象:工場建物)の保険金 : 6,200万円
企業費用・利益総合保険の保険金 : 1,500万円
・新築した代替建物(工場建物)の取得価額 : 4,500万円
1) 500万円
2) 1,300万円
3) 1,500万円
4) 2,100万円

1級 学科試験<基礎編>(2020年9月13日実施)

正解:3

保険差益 = 保険金 ー(損失資産の帳簿価額+支出費用)

6,200万円ー(4,000万円+200万円)=2,000万円

企業費用・利益総合保険は対象外となる。支出費用は、当該固定資産の損失に直接かかわる費用のみが対象となり、けが人への見舞金は含まれない

圧縮限度額 = 保険差益 × $\frac{代替資産の取得にあてた金額}{保険金-支出費用}$

2,000万円 × $\frac{4,500万円}{6,200万円-200万円}=1,500万円$

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