筆者は、学生時代に京都に住んでいた。その時に、特に町家と町並みの美しさに魅せられていた。
今回は、そんな京町家の魅力満載の写真本をご紹介しよう。
「京町家拝見 水野 克比古 (著) 光村推古書院 以下本書という」である。
京町家拝見
本書の特徴は以下の通りである。
京都の伝統的な住宅建築である京町家を、綺麗な写真と簡潔な解説でまとめた。大店から小規模まで幅広い構成で町家を見せています。
しつらいの細部や、格子など、建築・設計関係者は勿論、デザイナーや一般の人も楽しめる内容となっています。Amazonの本書の紹介ページ
本書では、貴重な名家の町家の写真を始め、四季折々の町家の風情を楽しめる。
春。祇園、白川畔に立ち並ぶ町家。枝垂れ桜が映える。
夏。祇園祭の山鉾巡行を町家の二階席から見物する。
秋。秋分の日は、安倍晴明公の祭日。西陣の町並をぬって晴明神社の祭り行列が巡行する。
冬。茶屋格子に雪が降る上七軒の町家。
写真家として著名な水野克比古氏が、町家の美を形作る外観、内部、そして、細部までを撮影している。町家の美しさが直に伝わってくる素晴らしい写真本である。
「鰻の寝床」とも言われる短冊型の敷地の町家であるが、茹だるような京都の蒸し暑さでも、大小の坪庭に生じる温度差によってエアコンの冷房いらずという。
また、耐震性でも、地面に固定されず束石の上に立つ構造が免震性が高いと言われている。
さらに、隣家と隙間なく隣接しているため、セキュリティにも優れる。
京町家は京都1200年の歴史の中から育まれた町衆の知恵の結晶とも言える。
(参考)本書
本書を参考に、京都を訪れてみてはいかがだろう。
コメント