筆者が愛読している「多聴多読マガジン」の2023年10月号(以下本誌という)が発売されたのでご紹介する。
多聴多読マガジンとは
「多聴・多読」という考え方
本誌では「多読」と「多聴」を英語学習の基本と考えています。多読とは「たくさん読むこと」で、多聴は「たくさん聞くこと」です。
では、「多読」と「多聴」をすれば、英語が話せるようになるのかというと、残念ながらそうではありません。英語を話すためには、英語を「たくさん話す」というアウトプットの訓練が必要になります。
しかし、英語をアウトプットするためには、たくさんの「インプット」が不可欠です。植物が花を咲かせるために根から水をたくさん吸収するように、まずは、たくさんの英語をインプットすることが大切です。
そこで、本誌では「たくさん読む」あるいは「たくさん聞く」ための良質な素材を提供することをひとつの方針として掲げています。
「多聴多読マガジン」2023年10月号より
本誌には英語に親しむために、様々なコンテンツが用意されている。
サイズも、A5サイズと、持ち運びにも便利である。
電子版もあるのが、本誌と、スマホにダウンロードした音声があれば、どこでも気軽に英語の学習を始められる。
使い方も様々である。「特集」にじっくりと取り組むもよし。「快読快聴フィットネス」で「英語多読」を体験するもよし。
毎日少しずつでも続けることが大切である。楽しみながら英語力を向上するにはもってこいである。
なお、本誌の内容は以下の通りである。
【特集】シャドーイングでスピーキング力をアップする!
(監修: 門田修平/執筆: 村岡有香、橋崎諒太郎)
シャドーイングはなぜスピーキング力の向上に効果があるのか—
聞き取った英語をそっくりマネして自分で声に出すのがシャドーイングだから、話す力も自然に伸びますよね……。いえいえ、そんな単純な話ではありません。
「なにを話すか考える・決める」→「頭の中で言葉にする」→「実際に声に出す」。
日本語であれば無意識のうちにやっているこのプロセス。シャドーイングのステップをうまく使うと、実際の英語コミュニケーションをシミュレーションすることができます。いろいろな素材でシャドーイング練習を続けることで、母語のように「自動的に話せる」レベルへグンと近づけるのです。最初にレベル診断テストを受けて、自分に合ったトレーニング素材を見つけましょう。
[シャドーイング練習のステップ]
(1) リスニングの段階で意味もきちんと理解する
(2) ブツブツ小声でつぶやいて予行演習
(3) 音と文字と意味をしっかり結びつける
(4) 英語のリズムやイントネーションを把握
(5) 話者になりきって自分の言葉として音読
(6) 聞いたり読んだりした内容を自分の言葉で再現してみる
● レベル診断テスト
● 具体的なトレーニング方法の説明
● 4段階のレベル別トレーニング8本(WPM116~169)【100万語多読のための快読快聴素材】
1. Spider Queen’s Halloween (クモの巣のお城でハロウィーン・パーティー)
2. Amazing Lifetimes (驚くべき特徴をもつ生き物を紹介するノンフィクション)
3. Around the World in Eighty Days (ジュール・ベルヌ『八十日間世界一周』)
4. Me Before You (映画『世界一キライなあなたに』の原作小説)【日本の物語を英語で読む】
1. 宮沢賢治『雨ニモマケズ』『永訣の朝』(ロジャー・パルバース訳)
2. 小泉八雲の足跡を辿るより『雪女』The Woman of the Snow【100時間シャドーイングのための反復音源素材】
1. 好きを伝える! 1分間推し英語「日本酒」「日本のウイスキー」(藤代あゆみ)
2. スピーチ: 作家ロジャー・パルバースが津田塾大学の講演会で宮沢賢治を語る
3. スターインタビュー: 映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』記者会見より。ロバート・デ・ニーロ、レオナルド・ディカプリオ、マーティン・スコセッシ監督[連載]
コスモピアの本誌の紹介ページ
・ももと天空 コマ割り劇場 No.3
・SDGs英語発信トレーニング「災害支援で輝く日本の力」(監修: 田中茂範)
・TOEIC(R)L&Rテスト Part3&4 速聴トレーニング(早川幸治)
・キーワードで見るニュースの裏側「黒い『人魚姫』と『クレオパトラ』が嫌われたわけ」(沢田 博)
・対決の海外ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ 新章』vs『ユーフォリア』(池田 敏)
・多読のための読書ガイド(古川昭夫/黛道子/河出真美/石黒恵介/伊藤晶子/柴田里実)
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