2022年4月高校1年生から新学習指導要領がスタートした。
この新課程に対応した2025年度入試では、大学入学共通テストの教科・科目の再編など、大掛かりな変更がある。しかし、まだ少し先ということもあり、書店をみても、現在、参考書は、新旧入り交ざっている。
大学入試をテーマにしている本ブログとしては、2025年度からの新課程入試のポイントについて、「地理歴史」分野のうち、「歴史総合」を確認しておこう。
地理歴史 「地理総合」と、近現代の歴史を学ぶ「歴史総合」を新設(いずれも必履修科目)
(参考)河合塾Kei-Net
とは言え、まだまだ情報は少ないように思われる。
【共テ「地公」の注目点】
旺文社 教育情報センター 2023年1月19日
・各⼤学は「地総、歴総、公共」を⼊試科⽬に含めるのか
↓
【現状の傾向】
・特に国公⽴の難関⼤、医学部等で選択不可(⼊試科⽬から除外)。
(筆者注)共テ=共通テスト。地公=地理総合、歴史総合、公共。地総=地理総合、歴総=歴史総合。
今回は、2022年4月から必修科目となっている「歴史総合」について参考書からその内容をみてみることにする。
取り上げたのは、「よくわかる高校歴史総合 学研 以下本書という」である。
よくわかる高校歴史総合
これまでの高校の歴史科目では、日本の歴史は「日本史A・日本史B」、世界の歴史は「世界史A・世界史B」の科目に分けられ、A科目は近現代(おもに18世紀以降)を、B科目は全時代をそれぞれ学習していました。
今回の改訂ではA科目で扱っていた近現代の歴史は「歴史総合」で日本史・世界史を合わせて学習することになり、全時代を扱うB科目はそれぞれ「日本史探究」「世界史探究」で学習することになりました。
ベネッセ教育情報
- 「歴史総合」は近現代(おもに18世紀)以降の世界と日本の歴史を扱う
- 「近代化」「大衆化」「グローバル化」のテーマで学習
筆者の受験生時代は、AだのBだの分けずに、「世界史」、「日本史」となっていた。
すると、古代から近世までは、しっかりと学習できても、近現代は時間の都合で割愛されていたものである。
現在の我々から一番近く関心も高い時代を十分に学習できないという反省からであろう。
それで、AとBができたように思う。
近現代では、世界の一体化が進んだ。これを「世界史」と「日本史」に分けて学習すると、いわゆる縦割りの弊害が起こる。世界はすべてつながっているのだから、一体として理解するのが自然であろう。
本書の特徴は、以下の通りである。
授業や教科書の理解をとことんサポート!各単元でおさえておきたい着眼点やポイントがよくわかる。写真や図が豊富で、オールカラーの見やすい誌面。成績アップに欠かせない「定期テスト対策問題」も掲載。勉強のコツをまとめた特集「高校の勉強ガイド」つき。
学研の本書の紹介ページ
筆者は、受験生時代にこのような近現代に特化した参考書があればよかったのにと思うところ。
いずれにしても学びの機会はいつでもどこでもあるので、これを機に近現代を鳥瞰してみたい。
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