常識的な判断をする
下記の問題は、ストラテジ系の法務に関する問題である。 労働者派遣法がテーマになっているが、試験対策として、労働者派遣法の内容をしっかりと学習しておく必要はない。
この問題の内容は、労働者派遣契約は、誰と誰の間で結ぶものか、ということだけだからである。 常識的な判断をすれば、答えを選べるだろう。 もちろんここでも、選べなかったら消去法である。
労働者派遣法の適用 (H22春問79)
問79 労働者派遣法に基づいた労働者の派遣において,労働者派遣契約の関係が存在するのはどの当事者の間か。
ア 派遣先事業主と派遣労働者
イ 派遣先責任者と派遣労働者
ウ 派遣元事業主と派遣先事業主
エ 派遣元事業主と派遣労働者
もしも、法務・司法系の試験であれば、常識的な判断ではわからないような問題が出ることもあるだろう。 しかし、 基本情報技術者試験は、法務・司法系の試験ではない。したがって、たとえ労働者派遣法という法律がテーマの問題であっても、常識的な判断を超えた知識が要求されることはないのである。
常識的な判断の例
労働者派遣とは、派遣元の企業から、派遣先の企業に、労働者を派遣することである。労働者を求めている派遣先の企業は、派遣元の企業に依頼して特定の技能を持った労働者を派遣してもらう。したがって、労働者派遣契約は、派遣先の企業と、派遣元の企業の間で結ばれるものである。労働者と企業の間で結ばれるものではない。
このことから、労働者派遣契約の関係が存在するのは、選択肢ウの派遣元事業主と派遣先事業主が適切である。実際の正解も、選択肢ウである。事業主とは、事業を経営する人や団体のことである。契約書には、事業主の名前が示されるので、派遣元事業主と派遣先事業主という表現になっているのである。

上図は、派遣元の企業、 派遣先の企業、および派遣労働者の関係を示したものである。 このような図にすると難しく感じるかもしれないが、常識的に判断できることを示しているだけである。 派遣労働者は、派遣元の企業(派遣会社)に雇用されている。派遣元の企業と派遣先の企業が労働者派遣契約を結ぶと、派遣労働者が派遣先の企業に派遣される。派遣労働者は、派遣先の企業に雇用されたわけではないが、派遣先の企業から業務に関する指揮命令を受ける。マネジメント系とストラテジ系には、つかみどころがない問題が多いが、「言葉の意味を考える」「常識的な判断をする」「選べなかったら消去法」というコツで、選択肢の中から答えを絞り込めることがわかっただろう。
(参考)情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者[科目A][科目B]矢沢久雄 (著)翔泳社


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