日本史を学ぼう(新 もういちど読む 山川日本史)

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今回は、社会人の日本史の学びなおしについて取り上げる。ご紹介するのは、「新 もういちど読む 山川日本史【五味 文彦他編・山川出版社】(以後本書という)」である。

新 もういちど読む 山川日本史

新 もういちど読む 山川日本史

再び日本史を学ぶ意味とは

現在ほど、歴史を学ぶ意味を考えさせる時代は無いように思う。2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は衝撃的な出来事である。そして、10月現在なお、侵攻は続いている。この先の世界情勢を憂うばかりである。しかし、歴史を学び、過去の過ちを繰り返さないことを誓い、平和への声を上げ続けることは大切であると思う。

現代社会の中心で全力で仕事に立ち向かっている社会人の方が、一旦立ち止まって過去を振り返り、そこで得られた問題点を、これからの時代に活かしていくことは決して無駄な作業ではないと思われる。

歴史を扱った書籍は数多いが、導入編としてご紹介するのが、以前、高校の教科書で使われていた書籍を一般読者向けに見直した、本書である。

筆者は、歴史を扱ったテレビ番組をよく視聴している。2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、同じNHKの「歴史探偵」、BS-TBSの「にっぽん!歴史鑑定」などである。これらの番組を見る時または見た後、参照しているのが本書である。時代背景など、番組では取り上げない部分を参照して、歴史の中での位置づけを確認して、自分なりに歴史観を培っている。

最新の情報にアップデート

社会人の方には、本書などの新しい歴史を扱った書籍を読むメリットは他にもある。社会人の方の学生時代から歴史家の研究も進んでおり、新しい知識に触れることができる。

例を挙げる。

4世紀から7世紀の中央政府を、かつて「大和朝廷」と表記されていた。筆者もそう習った。しかし、現在は、「ヤマト政権」と表記されることが多い。

紙幣などに使用された、「聖徳太子画像」は、モデルが太子である確証がないことから、「聖徳太子画像」となり、積極的には使用されなくなっている。

大化の改新の後、朝廷は、朝鮮半島へ百済の救援要請に応じて軍を送り、663年に唐・新羅軍と戦って敗れた戦い。そう「白村江の戦い」である。筆者は、「はくすきのえ」と習ったが、現在は、「はくそんこう」と変わっている。

神護寺蔵「源頼朝像」は、かつて鎌倉時代初期の作とされていたが、その後の研究から通説が揺らぎ、現在は、「源頼朝像」となり、積極的には使用されなくなっている。

幕末の「ペリー来航」はご存じだろう。そして、横浜開港資料館蔵の「ペリーの横浜上陸」の石版画。右側に描かれている大木が現存するのはご存じだろうか。先日、NHKの「ブラタモリ」で知って筆者も驚いた。そこで、本書を開いて確認したのである。(P229)
(参考)横浜開港資料館のウエブサイト「たまくすの木」

いかがであろうか。みなさまもぜひ本書などの歴史書を手に取っていただき、過去を振り返り、未来を切り開くきっかけにしていただければ幸いである。

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