本日(11月11日)が公開日の「すずめの戸締まり」。幸運にも公開日に鑑賞できた。
「君の名は。」、「天気の子」と新海誠監督の作品は観る者の心をとらえて離さない。
その新海監督の新作アニメ作品がついに公開された。
テーマは災害(地震)と重い。物語はシリアスな展開の連続である。でも観終わった後の爽快感はさすが新海監督と思わせた。
九州の宮崎で叔母と暮らす高校生鈴芽(すずめ)。ふとしたことから青年「草太」と出会う。「閉じ師」という彼が、不思議なネコに「椅子」に変えられてしまう。そこからすずめと「椅子」の姿になった草太の不思議な旅が始まる。災いの元凶の「扉」を閉めていくという・・
不思議なネコを追って二人はフェリーで四国へと渡り、今度はヒッチハイクで神戸へ。そして新幹線で東京へと旅は続いていく。草太が椅子に変えられたところから物語は急速に進行する。いきなり旅が始まってしまうのである。そこでは、フェリーに乗ったり、自販機でパンを買ったりしているが、着の身着のままで家を飛び出したハズなのに、お財布はどうなっているのと思ってしまう。そこはリアリティな設定が特徴の新海作品である。全部スマホの電子マネーで決済していたのだった。他にも不思議なネコがSNSに盛んに投稿されているので手がかりとなったり、緊急地震速報を知らせてくれたり、地図アプリで現在地を確認したりとスマホが大活躍である。まさにスマホはドラえもんの四次元ポケット状態である。
旅先での人々との触れ合いも見どころのひとつ。見知らぬ土地で誰一人として知人のいないすずめを皆暖かく迎えてくれる。そしてすずめを心配して後を追ってくれる叔母「環(たまき)」。そういえば、いきなり家を飛び出したすずめが環との連絡手段としていたのもやっぱりスマホ。心配した環がLINEに超長文のメッセージを送ってくるという、あるあるエピソードも盛り込まれている。
東京で「椅子」の草太に起こったさらなる悲劇。そんな草太を救うためにすずめはさらに北に向かうことに。今度は草太の友人「芹澤」と環、そして、不思議なネコ「ダイジン」も一緒だ。「芹澤」のオープンカーで出かけるのだが、道中カーステレオから流れるのは昭和の懐メロナンバーの数々。ユーミンの「ルージュの伝言」、陽水の「夢の中へ」、そして、河合奈保子の「けんかをやめて」。ネットの普及で昭和が見直されているというが、そんな設定なのかと思わせるシーンである。
そして、ついにたどり着いた地で「すずめ」が見たものは・・そして、「草太」の運命は・・
「観客の何かを変えてしまう力が映画にあるのなら、美しいことや正しいことにその力を使いたい」原作・脚本・監督 新海誠
続きは、是非とも劇場でご覧ください。
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