TOEIC® Listening & Reading Test(以下TOEICテストという)とはリスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の一斉客観テストである。出題形式は毎回同じである。
テスト結果は合格・不合格ではなく、リスニング5~495点、リーディング5~495点、トータル10~990点のスコアで5点刻みで表示される。
そして、トータル800点を超えるには、それなりの準備が必要なことは言うまでもない。それは、「難問攻略」である。
今回は、800点超えを実現するための対策本をご紹介しょう。
「TOEIC(R) L&Rテスト全パート完全攻略800点+ 小石 裕子・花田七星著 アルク (2022/11/17)(以下本書という)」である。
TOEIC(R) L&Rテスト全パート完全攻略800点+
本書の特徴は以下の通りである。
パート別難問攻略
「基礎力チェック」で600~700点レベルの基礎力が身に付いているかをチェックし、「難問と攻略法」では、800点以上を実現するために避けて通れない難問の特徴と攻略の仕方を押さえ、「実践問題」で難問の攻略法が身に付いたかを確認する。
実力UP勉強法
スコアアップだけでなく、英語力自体の底上げを図る学習法、筆者が効果を実証済みの練習法を伝授している。
難問だらけ模試
難問だけで200問が構成された模試にチャレンジする。
なお、音声はすべて、無料でダウンロードできる。スマホ用無料アプリ「booco」が便利である。
本書では、以下の予想必要正答数に基づいて編まれている。
予想必要正答数
パート | 問題数 | 800点必要数 | 900点必要数 |
---|---|---|---|
Part1 | 6 | 5~ | 6~ |
Part2 | 25 | 20~ | 23~ |
Part3 | 39 | 32~ | 35~ |
Part4 | 30 | 23~ | 26~ |
Part5 | 30 | 24~ | 28~ |
Part6 | 16 | 13~ | 15~ |
Part7 | 54 | 40~ | 46~ |
計 | 157~ | 179~ |
本書は、意欲的な内容で効果も期待できると思う。ただ紙面の編集については、若干の見直しをお願いしたい。「パート別難問攻略」の「基礎力チェック」と「難問と攻略法」では、問題と正解が同じページにあり、赤シートで隠すだけの対応となっている。ページを開いて、いきなり正解が目に入っては、いくら自分の実力を図るためのものであるとは言え、気分がいいものでない。せめて表が問題、裏が正解という配慮が欲しいところである。続く「実践問題」では分けられているので残念である。
以前本ブログでも取り上げているが、類書である「公式TOEIC Listening & Reading 800+(以下「公式」という)」では、「演習」は、「問題」と「解答・解説」は別ページである。
なお、「難問だらけ模試」は問題が別冊であり、とても取り組みやすい。ただ、問題の最後に正解を載せる編集は、見直しを願いたい。
本書の解説については「公式」より良質な印象である。また、筆者の英語学習への熱意が感じられモチベーションも高まる。費用対効果の面でも好印象である。(書籍代は、学習者誰しもの悩みの一つと言えよう.。)
なお、姉妹書に、『はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略』がある。
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