基本情報技術者試験・受験ガイダンス(2)「出題範囲」

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IT系

前回は試験全体の構成を確認した。今回は、科目Aと科目Bそれぞれで実際に何が問われるのか、出題範囲をもう一段掘り下げて整理する。IPAが公開しているシラバスをベースに、独学で優先順位をつけやすいよう分野ごとに解説しよう。

科目Aの出題範囲:テクノロジ系

科目Aの中で最も配点比重が大きいのがテクノロジ系である。範囲は非常に広く、次のような領域を含む。

  • 基礎理論:離散数学、応用数学、情報に関する理論、通信に関する理論など
  • アルゴリズムとプログラミング:データ構造、アルゴリズムの基本、プログラミング言語の特性
  • コンピュータシステム:ハードウェア、プロセッサ、メモリ、入出力装置
  • 技術要素:データベース、ネットワーク、セキュリティ、ヒューマンインタフェース、マルチメディア
  • 開発技術:システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術

範囲の広さゆえに、すべてを均等に深く学ぼうとすると時間がいくらあっても足りない。過去問演習を通じて頻出テーマを把握し、優先度の高い分野から着手するのが定石である。特にデータベースの正規化、ネットワークのプロトコル階層、セキュリティの暗号方式などは繰り返し出題される傾向が強い。

科目Aの出題範囲:マネジメント系

マネジメント系は出題数こそ少ないが、実務に直結する内容が多い。

  • プロジェクトマネジメント:WBS、進捗管理、リスクマネジメントなどPMBOKに基づく考え方
  • サービスマネジメント:ITILに基づくサービスの運用・保守の考え方、システム監査

出題数が7問程度と少ないため、深追いするよりも基本用語の定義を正確に押さえることを優先したい。

科目Aの出題範囲:ストラテジ系

ストラテジ系は、ITと経営をつなぐ知識が問われる分野である。

  • システム戦略:業務プロセス、ソリューションビジネス、システム化計画
  • 経営戦略:経営戦略手法、マーケティング、ビジネス戦略と目標・評価
  • 企業と法務:企業活動、法務(知的財産権、労働関連法規、標準化関連など)

計算問題よりも用語の意味を問う設問が多く、暗記中心で対応しやすい分野である。得点源にしやすいため、直前期の見直しにも向いている。

科目Bの出題範囲:アルゴリズム・プログラミング

科目B20問のうち16問を占める最重要分野である。出題は特定のプログラミング言語ではなく、IPAが定義する「擬似言語」で統一されている。かつての午後試験ではCOBOL、Java、Pythonなど言語を選択して受験する形式だったが、現行制度ではその選択制が廃止され、全受験者が同じ擬似言語の問題を解く。

問われる内容は、変数の変化を追うトレース問題、繰り返し処理や条件分岐を含むプログラムの読解、簡単なアルゴリズム(探索・整列など)の理解が中心である。プログラミング未経験者にとってはここが最大の関門になりやすい。

科目Bの出題範囲:情報セキュリティ

残り4問は情報セキュリティ分野である。マルウェアの種類と対策、暗号技術、認証の仕組み、インシデント対応など、実務でも頻出のテーマが問われる。知識問題としての性格が強く、科目Aのセキュリティ分野の学習と重なる部分も多いため、効率よく得点を積み上げやすい。

学習の優先順位の付け方

出題範囲全体を俯瞰すると、次のような優先順位が見えてくる。

  1. 科目B:アルゴリズム・プログラミング(配点比重が大きく、対策に最も時間がかかる)
  2. 科目A:テクノロジ系(出題数最多、広く浅く網羅する)
  3. 科目B:セキュリティ、科目A:ストラテジ系(暗記中心で得点しやすい)
  4. 科目A:マネジメント系(出題数が少なく優先度は相対的に低い)

限られた学習時間を配点と難易度のバランスで振り分けることが、効率的な合格への近道である。次回は、科目Bの核心である「擬似言語」の読み方について、具体的な記法とともに解説しよう。

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