FPまとめノート11「借地借家法」

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建物 FP_E_不動産

本稿は、「ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP検定)」の1~3級(学科試験)で出題される頻出論点をまとめたものである。

今回のテーマは、「D 不動産」から「借地借家法」である。

借地権

普通借地権

普通借地権とは
建物の所有を目的とする借地権で、定期借地権以外のものをいう。借地上の建物の用途には居住用、事業用の制限はない。なお、存続期間は30年以上で定める。

なお、期間満了時に建物がある場合は、原則、同一条件で更新される。(借地借家法5条)
最初の更新が20年以上、2回目以降の更新が10年以上となる。(同4条)

定期借地権

定期借地権とは
契約の更新がない借地権である。一般定期借地権、事業用定期借地権等、建物譲渡特約付借地権の3種類がある。

定期借地権

一般定期借地権事業用定期借地権等建物譲渡特約付借地権
存続期間50年以上10年以上50年未満30年以上
利用目的制限なし事業用建物のみ※3制限なし
契約方法公正証書による等書面公正証書に限る制限なし
契約更新更新なし更新なし更新なし
建物買取請求権なしなし※2あり
返還方法更地で返還(原則)更地で返還(原則)建物付きで返還

※1 事業用定期借地権等の存続期間は、10年以上30年未満(事業用借地権)と、30年以上50年未満(事業用定期借地権)がある。
※2 事業用定期借地権の場合、特約を付ける。
※3 賃貸マンション等の事業運営を含め、居住用は一切認められない。

借家権

借地借家法の適用を受ける建物(用途に制限なし)の賃貸借のことを借家権という。ただし、一時使用目的の賃貸借には、借地借家法は適用されない。

普通借家契約

普通借家契約とは、存続期間が満了した場合、借主が借家契約の更新を請求でき、貸主は正当事由がない限り、契約の更新を拒むことができない契約である。

存続期間は1年以上で、上限はない。なお、1年未満の期間を定めた場合、期間の定めのない契約とみなされる。(借地借家法29条)

定期借家契約

定期借家契約の契約方法は、書面(電磁的記録も可)による。これは、公正証書に限らない。
期間を定める必要はあるが、期間は自由であり、1年未満の契約もすることができる。
なお、契約前に、契約の更新がない旨を記載した書面を交付して説明する必要があり、これを怠ると更新のある普通借家契約となる。

出題例

3級

(52) 借地借家法において、事業用定期借地権等は、専ら事業の用に供する建物の所有を目的とし、存続期間を(   )として設定する借地権である。
1) 10年以上20年未満
2) 10年以上50年未満
3) 50年以上

2022年1月試験 学科 3級【第2問】

正解:2

事業用定期借地権等は、10年以上50年未満として設定する借地権である。

2級

問題 45
借地借家法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、同法第38条による定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。

1.普通借家契約において存続期間を6ヵ月と定めた場合、その存続期間は1年とみなされる。
2.期間の定めのない普通借家契約において、建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをし、正当の事由があると認められる場合、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から6ヵ月を経過することによって終了する。
3.もっぱら事業の用に供する建物について定期借家契約を締結する場合、その契約は公正証書によってしなければならない。
4.定期借家契約は、契約当事者間の合意があっても、存続期間を3ヵ月未満とすることはできない。

2級 学科試験(2023年9月10日実施)

正解:2

1 誤り。

普通借家契約とは、存続期間が満了した場合、借主が借家契約の更新を請求でき、貸主は正当事由がない限り、契約の更新を拒むことができない契約である。

存続期間は1年以上で、上限はない。なお、1年未満の期間を定めた場合、期間の定めのない契約とみなされる。(借地借家法29条)

普通借家契約において存続期間を6ヵ月と定めた場合、期間の定めのない契約とみなされる。

2 正しい。

期間の定めのない普通借家契約において、建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをし、正当の事由があると認められる場合、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から6ヵ月を経過することによって終了する。なお、借主からの請求は、正当な事由は不要で、解約の申入れの日から3ヵ月を経過することによって終了する。

3 誤り。

定期借家契約の契約方法は、書面(電磁的記録も可)による。これは、公正証書に限らない。
なお、契約前に、契約の更新がない旨を記載した書面を交付して説明する必要があり、これを怠ると更新のある普通借家契約となる。

4 誤り。

定期借家契約は、契約期間の制限はなく、自由で、1年未満も可能である。

1級

《問36》 借地借家法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問における普通借地権とは、定期借地権等以外の借地権をいう。また、記載のない事項については考慮しないものとする。
1) 普通借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求し、借地権設定者に更新を拒絶する正当の事由がないときは、借地上に建物があるかどうかにかかわらず、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされる。
2) 建物の所有を目的とする賃借権である借地契約の更新後に建物の滅失があった場合において、借地権者が借地権設定者の承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべき建物を築造したときは、借地権設定者は、借地権者に対し、土地の賃貸借の解約の申入れをすることができる。
3) 存続期間を50年以上とする定期借地権および存続期間を10年以上50年未満とする事業用定期借地権等の設定を目的とする契約は、いずれも公正証書によってしなければならない。
4) 土地所有者に対する建物の譲渡により建物譲渡特約付借地権が消滅した場合において、当該建物の賃借人は、土地所有者の承諾を得られなければ、その消滅後に当該建物の使用を継続することはできない。

1級 学科試験<基礎編>(2021年1月24日実施)

正解:2

1 誤り。

普通借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求し、借地権設定者に更新を拒絶する正当の事由がないときは、借地上に建物がある場合に限り、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされる。(借地借家法5条)

2 正しい。

建物の所有を目的とする賃借権である借地契約の更新後に建物の滅失があった場合において、借地権者が借地権設定者の承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべき建物を築造したときは、借地権設定者は、借地権者に対し、土地の賃貸借の解約の申入れをすることができる。(借地借家法8条2項)

3 誤り。

存続期間を50年以上とする定期借地権(一般定期借地権)の設定を目的とする契約は、公正証書等の書面によってしなければならない。これは、公正証書に限らない

一方、事業用定期借地権等の設定を目的とする契約は、公正証書によってしなければならない。

4 誤り。

土地所有者に対する建物の譲渡により建物譲渡特約付借地権が消滅した場合において、借地権者または、建物の賃借人で、その消滅後建物の使用を継続している者が請求したときは、借地権設定者との間で期間の定めのない賃貸借がされたものとみなされる。すなわち、当該建物の使用を継続することができる。(借地借家法24条2項)

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