2022年4月、高校1年生から新学習指導要領がスタートした。
この新課程に対応した2025年度入試では、大学入学共通テストの教科・科目の再編など、大掛かりな変更がある。
大学入試をテーマにしている本ブログとしては、2025年度からの新課程入試のポイントについて、「情報Ⅰ」を確認する。
情報 情報科目を再編。必履修科目「情報Ⅰ」ではプログラミングの基礎を扱う
(参考)河合塾Kei-Net
今回は、2022年4月から必修科目となっている「情報Ⅰ」について参考書からその内容をみてみることにする。
取り上げたのは、「高校の情報Ⅰが1冊でしっかりわかる本 鎌田 高徳 著 かんき出版 以下本書という」である。
高校の情報Ⅰが1冊でしっかりわかる本
本書の特徴は、以下の通りである。
【2022年必修化、2025年共通テスト出題予定】
情報Ⅰ学習の最初の1冊はコレ!「情報Ⅰ」は「情報デザイン」「プログラミング」「データの活用」をツールとして活用することで、「問題を解決する能力」を身につけられる教科です。
たとえば文化祭のクラス企画でハンバーガー屋を出店することになり、出店場所に悩んだとしましょう。「データ活用」の視点を持てば、次のように考えることができます。①「どの場所に出店すれば売上げがよくなるだろう?」という問題を発見する。
②過去の文化祭の出店場所と売上データの分析計画を立てる。
③実際に分析し、出店場所と売上のデータのグラフを可視化する。
④分析結果をもとに出店場所を決め、後日、実際の文化祭の売上げから評価する。情報Ⅰではソフトウェアやアプリなどの操作技能の習得、情報学の知識も学びますが、それだけでは不十分。実際にそれらの技能・知識を活用し、生活の中で起こる問題解決を行って初めて、深い学びになります。その力は将来、社会に出たときも役立つはずです。
そこで本書は「問題解決」を軸にして、情報Ⅰの基礎を学べるように作りました。学んだことが実生活ですぐに役立つように、本書で取り上げる「問題解決」は、高校生にとって身近で、切実で、実行可能な題材を意識しました。
かんき出版の本書の紹介ページ
私は、教科情報の教師の仕事は、生徒が問題解決に取り組みたくなるような具体例を示すことだと考えています。本書ではそうした具体例を示しているつもりですので、ぜひ登場人物たちが問題解決に取り組む様子を楽しみながら、学んでみてください。
本書は、目次、索引も含めて144ページとコンパクトで、イラストや図もたくさんなので、とても読みやすい。「情報Ⅰ」の概要を楽しく学習できる。
本書は、高校生が対象であるが、「情報Ⅰ」の内容は、情報社会を生きる我々の生活に役立つ内容ばかりである。ぜひ、大人世代にも読んでいただきたい。
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