TOEIC L&Rの結果は合格・不合格ではなく、トータル10～990点の「スコア」として表示される。このスコアアップのために様々な強化策が書籍、セミナーなどで紹介されている。
筆者は、TOEIC L&Rを受検するたびに、スコアアップに本当に必要なことは語彙力（単語力）だと痛感している。リスニングセクションとリーディングセクションのそれぞれの出題形式に慣れることも大切である。ただし、単語力という基礎力を積み上げながらということがキモである。建物を建てる際にも基礎は大切である。もし基礎がしっかりしないと建物全体がグラグラしてしまうことだろう。
TOEICの頻出の単語は、なんとなく意味がわかるレベルでは心もとない。リスニングでもリーディングでも瞬時に理解できるレベルに準備しておく必要がある。
先回は、単語力の強化書として、「TOEIC L＆R TEST 出る単特急 金のフレーズ」（朝日新聞出版）を紹介した。
今回は、「TOEIC L＆R TEST 出る単特急 銀のフレーズ」（朝日新聞出版）をご紹介しよう。以下本書という。
TOEIC L＆R TEST 出る単特急 銀のフレーズ
「TOEIC L＆R TEST 出る単特急 金のフレーズ（金フレ）」はTOEIC対策の単語集として、質、内容とも実によくできている。コスパ最強だろう。ただし、対象読者が限定されている。具体的には、TOEIC L&Rを５００点以上取得された方である。単語の基礎力に不安のある方は、高校基礎レベルの単語集などで、基礎固めをする必要がある。
そこで、「初心者向けの金フレが欲しい」との読者の声に応えて出版されたのが、本書である。
したがって、対象読者はTOEICが500点台までの方で、短期間で600点を取りたい方がメインとなる。
他の特急シリーズ同様、新書版サイズで、索引まで含めて２７６ページである。
筆者のTEX 加藤先生は毎回TOEICを受検して満点の990点と抜群の信頼度があり、安心して取り組むことができる。
構成は、レベル別に基礎、頻出、必須、発展と４つに分かれて計1000語が収録されている。その他、「Supplement」と「Short Break」として、テーマ別に重要フレーズが収録されている。
見出し語1000のうち、約半数が金フレの掲載単語となっている。なお、フレーズは新作とのことである。
赤シート対応で、効率的に学習できる。
一般的な単語集が「英単語→日本語」の順序であるのに対して、本書の構成は独特だ。最初にTOEICフレーズの日本語訳が載っている。その下には先頭のアルファベットのみが表示された英単語を含むTOEICフレーズが表示される。そして、見開きの右ページに見出し語の解答と解説となっている。
単語はこのTOEICフレーズごと覚えよう。
全単語、フレーズの音声を無料でダウンロードして聞くことができる。スマホの無料アプリのabceed(エービーシード) 、PCのダウンロード（朝日新聞出版のサイト）が対応している。
なお、「abceed」はスマホとPCで利用できるAI英語教材である。利用には会員登録が必要である。
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